ベストテン・クラシックス〜1976年6月

 さて今回は、話題の(?)太田裕美さんが大活躍していた、今から37年前(もうそんな前なのね!)のチャートです。
 さっそく参りましょう。
 
 まず第10位。先般引退した(!?)二葉百合子さん「岸壁の母」。この曲、発売は1972年なのね。オットコらしい浪曲師の二葉さんが、コブシころっころ回して歌ってました。総売り上げ77万枚、年間チャート5位の大ヒットです。(動画はありません。)
 
 続いて9位も演歌です。1年間ずっと売れ続け、この年を代表する大ヒットにしてレコード大賞受賞曲。都はるみさん「北の宿から」。7位より2ランクダウン。作曲は小林亜星さんで、演歌臭の薄い美メロが光ってましたね。

 
 続いて第8位!先週5位よりダウン。田中星児さんの「ビューティフル・サンデー」は体操のお兄さんが歌う、何だかヘンテコなカバー・ヒット。なんたって「すば!すば!すば!」ですからね(笑)。しかしこちらも最高位4位、51万枚の大ヒットになりました。時代ですね。

 
 続いては初登場7位ヒデキの登場!「ジャガー」。やたらハデで大袈裟な曲を、情熱野郎・秀樹が暑苦しく歌いまくります。決めゼリフ「抱いてやるう〜〜!」の力で、最高位は3位。思えば、ジャニーズ中心に男性アイドルは相変わらず隆盛ですが、このタイプ(情熱野郎)はマッチを最後にとんと見なくなりましたね。これも時代かしら。

 
 第6位は先週4位から2ランクダウン。岩崎宏美さんの5作目のシングル「未来」。それまでの“カタカナ・シリーズ”を卒業して、サウンドもよりダイナミックに変貌した、スピード感溢れる筒美センセ作編曲の傑作です。最近は貫禄たっぷりなヒロリン姐御ですが、デビュー2年目の宏美ちゃん、なんと初々しいこと!

 
 第5位!先週87位から大幅ジャンプアップ!キャンディーズの「夏が来た!」です。「春一番」の大ヒットを受けての続編的作品ながら、ソリッドな「春一番」と対照的に牧歌的な印象のこの曲、この週の5位を最高に7位→9位と後退、わずか3週でトップテンから消えてしまいます。でも俺、この曲、大好き。3人の息の合った歌と振り付けもお楽しみ下さい。(ついでに過去ログも。)

 
 第4位もジャンプアップ曲。81位からの急上昇、出ました太田裕美さん「赤いハイヒール」です。春に大ヒットした「木綿のハンカチーフ」のアンサーソング的内容で、無事連続ヒットとなりました。このあと4位に都合3週、3位に4週、最高位2位に3週と、粘り強いチャートアクションで総売り上げ49万枚、年間チャートでも13位にランクインしました。「木綿」よりこっちの方が好き、という人も多いみたいね。

 
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 それではここで恒例、圏外11位〜20位のご紹介。
11位 愛に走って(山口百恵
12位 盆帰り(中村雅俊
13位 ビューティフル・サンデー(トランザム
14位 20才の微熱(郷ひろみ
15位 ふたりづれ(八代亜紀
16位 陽ざしの中で(布施明
17位 ウインクでさよなら(沢田研二
18位 春うらら(田山雅充)
19位 ロードショー(古時計)
20位 裏切者の旅(ダウン・タウン・ブギウギ・バンド)
 充実期に入ったアイドル、ベテラン歌手たちに混じって、その後のニュー・ミュージック勢の台頭を予感させるチャートですね。
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 さていよいよトップ3に入ります。第3位因幡晃さん「わかって下さい」です。最高位は3位ながら、年間チャートでも9位に入る大ヒット。累計61万枚です。ポプコンソングですけど今聴くと、歌謡曲の王道、という感じの曲ですね。

 
 続いて第2位!先週と変わらず桜田淳子さん「夏にご用心」です。デビュー4年目の淳子たん、まだまだ絶好調!いかにも阿久悠さん的言い回し「ご用心!」というあたりが昭和臭プンプンですね。でもこのノー天気さにどこか救われる気もします。

 
 さあ、いよいよ第1位!190万枚を売上げたのに年間チャート2位のこの曲、ダニエル・ブーンさんの本家・「ビューティフル・サンデー」でした。そう、年間チャートではあの「たいやきくん」のオバケヒットが1位だったのよね。ちなみにこの曲、本場アメリカでは1972年にヒット。あ、「岸壁の母」と一緒だ(笑)。