メモランダム20190128

ナオミの夢
 

 f:id:hiroc-fontana:20190128220459j:plain 大坂なおみさん。4大大会2連続優勝は、本当にすごいことですね。
 名前の印象では日本人そのもので、顔つきもどこかオリエンタルな雰囲気がある。しかし肌は褐色で、インタビューなどで使う言葉はほとんどの場合、英語。
 やたらと「国籍」にこだわるマスコミを尻目に、過剰なリップサービスなどはせずに、あくまで素の自分のまま、ただただ試合で素晴らしいプレーをすることだけにすべてを賭け、着実に成績を残している彼女が、とても清々しく思えます。
 例えば彼女の謙虚さがいかにも日本人特有の奥ゆかしさから発するものであるとか、無理のある結び付けをしてまで「日本の代表」として飾りたい気持ちもわからないではないのですが、私としては「大坂なおみ」という、どこから見てもオンリーワンな「個性」が、国とか肌の色といった、従来からの枠組みを超えたいかにも今の時代の象徴であって、その彼女が世界ランキングで一位になったことには大きな意味があるように思えるのです。
 そんな彼女、“カテゴリー”で判断せず、あえて意識して“個人”として見ていく思考をしなければ、その本質(素晴らしさ)は見えてこない存在のように思います。同質社会の中で視野が狭くなっている日本人にとっては、自分の視野の歪みを正すリトマス試験紙とも言うべき存在として、これからもますます輝き続けて欲しいと思います。

 

●聖子たんと、淡々と。日々を重ねる。
 昭和の終りには、歌謡界の女王・美空ひばりさん、銀幕の大スター・石原裕次郎さんが相次いで亡くなり、まるでそれがひとつの時代の終りを象徴するようでした。
 一方、平成の終りは陛下の「生前ご退位」ということもあってか、芸能界でも自ら表舞台から退くという形で、大スターが幕引きを図っているようです。昨年9月に引退したアムロちゃんに続いて、とうとうジャニ系のトップグループが、無期限の活動停止を発表。
 全体的にアーティストやタレントたちが息の長い活躍をする傾向がある中で(面白いことにそれは世界的な傾向のようです)、そのトップにいる人たちがその地位をキープしていくことは、並大抵の努力では無し得ないことであろうことは、一般人の私でも容易に想像できます。しかし、それがもしこの先もずっと続いていく可能性があるとしたら、それはやはりかなり重い未来に思えるであろうことも、想像できることです。ですから、アムロちゃんも、●ラシの面々も、やることはやったから一区切りしたいという気持ちになったのかもしれません。確実に一時代を築いて、長い間我々を楽しませてくれたのですから、それはそれで良いのだと思います。
 そこで、ワタシが思い浮かべるのはいつものアノ方です。
 そう、聖子さん。
 平成の終り、綺麗な幕引きを図る絶好のチャンスでありながら、聖子さんはそんなことは決してしないのです。早々と2019年の目玉イベントとして「SEIKO JAZZ2」のリリース&ツアーを発表してくれました。
 そう、聖子さんは我々オールドファンとともに、淡々と日々を重ねてくれる、そんな存在なのですよね。期待以上のことはないかもしれないけれど、期待を裏切らない一年を今年もきっと提供してくれるであろう、そんな存在かと。それでも歳とともに枯れながらも着実に年輪を重ねて、今だからこそ醸し出せる味わいが確実に加わってきている。それを楽しめることこそ「成熟」なのかもしれない、なんて、少し大袈裟かもしれないけれど、そんなことさえ考えさせられる関係が、ファンと聖子さんの間にはあるような気がするのです。(まあ、これって結局「ナツメロ演歌歌手とそのファンたちの関係」、そのものなのですけどね(笑)。)
 もちろん、昨年の紅白が象徴していたように、サザンやユーミンやみゆきさんや、その他多くの昭和レジェンドたちは、もっとずっと先を突っ走ってくれているわけですけれど、そんな中で、ほぼ毎年毎年、アルバム+夏コン+ディナーショー+紅白と、無理のない範囲で年中行事のように決まり事を繰り返してくれる存在である聖子さんは、やはり貴重であるし、しみじみ有難いと思えるのです。
 さて、その「SEIKO JAZZ2」、ようやく曲目も発表されて、JAZZ一作目はどちらかというとポップスに近い選曲だったのが今作はよりジャズに食い込んだ印象で、あとはどんな仕上がりになっているか、楽しみに待つばかりです。 

【早期購入特典あり】SEIKO JAZZ 2 (初回限定盤 A)(DVD付)【特典:未定】

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