最後っ屁

 小泉さん、最後の国会答弁もイカシテたね。臭ーい最後っ屁をかまされた気分だ。

「非情と思われることも、国民全体に対する温情だと、将来、必ず理解されると思って政治を担当してきた」首相の強引な自己正当化ともとれる答弁ぶりはこの日も健在だった。(産経新聞6.16)

 さすがの産経新聞も、今回ばかりは皮肉タップリね。
 だってこれ、まるで「これまでの厳しい指導も、お前たちのことを思ってやったまでだ。」みたいな感じでしょ。この人はいったい何様のつもりなのだろう。手に負えない国民を指導してきた教師のつもりか?卒業式じゃあるまいし、このセンチメンタルさが鼻について、クサいったらありゃしない。
 昨今、小泉政権5年間の総括があちこちで論じられているが、実際にその答えが出るのはまだずっと先のことだ。なのに彼は、将来国民は自分のことを日本を救った改革者だと必ず評価するはず、と自ら答弁で語ったわけだ。この、口先だけで全く根拠のない、しかし驚くべきほどの自信。将来、答えが出る頃、彼・小泉純一郎は毎日オペラでも観ながら悠々自適に暮らしていることだろう、確かなことは、それだけだ。
 彼は最後まで、頑固な首相を演じきった。国民への温情などという、台本通りの臭いセリフを残して。(それは彼の心からの言葉ではない。)彼は今までも、自己顕示欲のおもむくままに主役を演じてきた。彼は信念を貫いた。「信念があるように見える首相を演じきる」という信念を。パチパチパチ(拍手・アプローズ)、である。
 劇場、そこでは、ただフィクションの中だけで美辞麗句が舞い、出演者から本当の言葉が放たれることは決して無い。小泉劇場なんていう「ウソッパチの政治」はもう、まっぴらだ。国会をそんな風に変えちゃった小泉さん、あんたはやっぱりエセ改革者だ。
 主演・アベシンゾー(2代目コイズミ)による第2幕に乞うご期待、なんてまさか冗談でしょ?やめてくれえええええ!