週末のCDショップで・・・。

 昨日の土曜日、久々にCDショップに行った。ホントに久しぶり。
 このところ土日関係なくとっても忙しくて、欲しいCDがあってもネットショップで買うのがほとんどだったのよね。ネット購入はワンクリックするだけで早ければ翌日にはCDが家に届いちゃう、というのが何と言っても便利だし、上手くいけば割引セールなんてのもあるし、買う前に他の人のレビューなんかも参考にできちゃたりもするわけで。忙しい人間にはもってこい。
 でもね、やっぱりCDショップに足を伸ばして欲しいCDの実物を手にとってあれこれチェックしながら、最後に「やっぱり、買いましょ♪」と決める過程はとてもワクワクするし、たとえ買いたいCDは決まっていなくても、CDの商品陳列棚の間を行き来しながら掘り出しモノを探すというのも、やっぱり楽しいことだよね。
 土曜の午後、そんな楽しみを再確認しながら結局は2時間近くもCDショップをあれこれ歩き回ってしまった俺。
 結局、CDショップを3軒もハシゴして、お目当てのCDをゲット。

Duchess of Coolsville: An Anthology (Dig) (Mcup)

Duchess of Coolsville: An Anthology (Dig) (Mcup)

 リッキー・リー・ジョーンズ。ジャズやブルースの影響を受けながらもポップで爽やかな印象を残す、その独特かつ優れたソングライティング力で、80年代を中心に数々の名盤を残したミュージシャン(俺は81年発表のセカンドアルバム『Pirates』が大好きなのです)で、そのオンリー・ワンの個性は、間違いなく20世紀のポピュラー・ミュージック・シーンの至宝のひとつと言っていいと私は断言したい。
 そのR・L・ジョーンズのアンソロジーが今回のお目当てだったわけだけど、こちらが、どこのCDショップにもなかなか置いていなくてね。3軒目の外資系ショップでやっと輸入盤を見つけたのだ。まあ、3年前のリリースだから仕方のないところもあるのだけれど、嬉しかったけど、やっぱり疲れたわ。
 というか(ここからが本題なのです)そう言えばいまどきのCDショップって、いつの間にどこも洋楽をディスプレイするスペースがすごく小さくなっているのね!ってことに気がついて少しオドロキでした。洋楽で置いてあるCDというと、20世紀の名盤紙ジャケコレクションとか、あるいは編集ものの廉価盤とかが中心で、もちろんR&B系の最新ヒットものなんかはあるにはあるのだけど、それもどちらかというと、展示スペースは控えめだったりする。
 一方で邦楽系は、Jポップから演歌、歌謡曲まで、新旧問わず紙ジャケからボックスからCDシングルから、いつの間に圧倒的に勢力を拡大していて。いまや陳列棚の7割か、少なく見ても6割は邦楽系のCDが占めている感じなのね。その残りを洋楽とクラシック、ジャズなんかが分け合っているような。
 ちょっと前までのCDショップは、品揃えから言って少なくとも半分以上は洋楽とクラシックで占めていたような気がするのだけど、違ったかしら・・・。
 そこでこんな風に思ったのね。CD自体が売れない時代だと言う一方で、チャートが日替わりのように目まぐるしく入れ替わっている昨今の日本の音楽界は、アーティストの数も発表される音楽の数も飽和状態に近くて、たぶんCDショップは毎日「新譜の嵐」なのだろうと思う。
 そんな中で日本のポピュラー・ミュージックのレベルも着実にアップしてきて、わざわざリスナーが「カッコイイ舶来の音楽(笑)」を探し回って聴かなくても満足できるレベルになってきたのじゃないかな、と。だから恐らく我々一般リスナーが無自覚なままに「洋楽離れ」がいつの間に相当進んでいて、CDが売れないこの時代、どんどんCDショップは売れ筋商品のスペースを洋楽から邦楽にシフトさせているに違いない、とね。
 そういえば、俺も洋楽のCD買ったの、久しぶりかも。