5月の回転舞台(ちょっと村上春樹風に)

 まだ5月まで数日あるが、今日は朝から五月(さつき)晴れと言うに相応しい天気に恵まれた。大型連休まえでもあり、通勤で行き交う人々の顔も、心なしか輝いているように見えた。
 今朝は何故かすべてがくっきりと見えた。それは季節の移り変わりによる光の変化かもしれないし、単に俺の心持ちが変わっただけかもしれない(相変わらず気持ちは晴れていないのだが)。しかしいずれにせよ、今朝、世界の変化、みたいなものを俺は感じたのだ。
 こういう日は年に何度かある。多分、季節というものは、段々に移ろうように見せながら実は、舞台セットの場面転換みたいに、一気に切り替わる瞬間があるのかもしれない。それが今日だったような気がするのだ。