シンクロニシティ

 今朝の通勤電車で、正面に立っていたおじいさんが、中学時代の体育の先生に似ていた。生きておられたら、何歳だろう?もう90歳越えてるよな?なんて考えていた。
 いくらなんでも90越えたら、さすがにあの頃の面影はないだろうな。どんな顔になってるだろう?
 そして俺の空想は映画「ガープの世界」に飛び、主人公ガープの祖父母(お祖母さん役はかのジェシカ・タンディ)が浮かんできた。眼の窪んだ、痩せっぽちの老人たち。
 そういえば、ジェシカ・タンディは、「ドライビング・ミス・デイジー」でアカデミー賞取ったっけ。あの、気位の高いお婆さんが、最後にボケちゃうところが切なかったよな。確かにいい演技だったけど。あ、そういえばあのドライバー役って、確かモーガン・フリーマンだったっけ。ネットで確認してみよう。あー、はっきりしなくて気持ち悪いや。
 頭の中の思いは飛ぶ。飛ぶ。
 そんな俺の今日の通勤BGMはエルトン・ジョンだった。自分で編集したMD。その瞬間、イヤホンから聞こえてきた次の曲は92年発表のアルバム『THE ONE』からの1曲「Emily」。エミリーとは、歌の主人公、お婆さんの名前だ。亡くなった夫のお墓参りを毎日するお婆さんに、「お疲れ様、もう天国は近いよ」と高みから語りかける、といった内容の、一風変わった、しかしどこか癒される歌だ。まさにEmily=ジェシカ・タンディ、という感じ。
 はっとした。なんだろう、朝っぱらから、老人とか、死とかいうキイワードに囲まれている俺。こういうシンクロって、俺はよく経験するほうだけど、今日のシンクロのテーマはちょっと・・・な感じだった。