自然に愛して

あー 光と影の間で揺れて
そうよ心が二つに裂けそうなの
あー 愛をはかりにかけるのはいや
いっそ気ままな旅に消えよう
ゆらり ゆらり 揺れて

 太田裕美の名盤『こけてぃっしゅ』に収められている「自然に愛して(詞:松本 隆)」のフレーズだ。
 実は俺は今、こんな気持ちなのだ。こんな日がくるとは想像だにしていなかったけれど。今、二つの恋愛が同時進行中。付き合ってる人以外に好きな人ができちゃったってこと・・・。結婚制度がない以上ゲイの世界は何でもあり、かもしれないけど、自分は古風な人間とばかり思っていたので、自分でもどうしてよいのやら。
 「浮気」という言葉は嫌いだ。浮わ付いた気持ちなんかじゃないから。違ったキャラクターの相手を好きになれば、自然に恋愛の現われ方も変わってくる。愛情の引き出しも違ってくるんだと、初めて知った。だから、同時進行だって、不可能じゃないんだ、って。
 でも、相手のことを考えると、やっぱり駄目なんだよね。よく聞く話のように、お互いに遊びってみんなが割り切れればいいのかもしれないけれど。俺自身、全然割り切れないから。裕美さんの歌のようには行かないね。自己嫌悪。