困ったちゃん

2日の時事通信によれば、小泉首相参院予算委員会で「わたしは経済格差が出ることは悪いこととは思っていない」と答弁したそう。その上で「ようやく今、光が見えてきた」と景気回復の成果を強調、「光が見え出すと影のことを言う(人がいる)。影に対し、どうやって手当てをしていくかが大事だ」と述べ、経済的弱者にも配慮する姿勢を示したという。言ってる事は正しいように聞こえるよね。でも、これは、経済的弱者を配慮する発言ではないと思うよ、時事通信さん。
 問題はそのあとの発言にある。貧困層をなくす対策と同時に、成功をねたむ風潮や能力のある人を引っ張る風潮は厳に慎んでいかないと、社会の発展はない」とノタマッタ小泉さん。これ、一国の宰相の発言としてどうなのよ?おそらく、近頃盛んなマスコミお得意の「手のひら返し」バッシングのことを言っているのでしょう。ホ●エモンへの。そしてその裏には、自民がホリエを応援したことで、小泉さん自らが批判の矢面に立たされたことに対する、憤慨の気持ちがあるに決まってる。あのときの答弁でも、マスコミ批判してたしね。
 そして、小泉さんは選挙で大勝利を収めた自分自身をここでいう「成功者」に置き換えている可能性もある。
 「俺は改革に頑張ってきただけで、悪いのは俺じゃないもん。今の風潮だもん。」とね。 「ライブドア事件も、耐震偽装も、悪いのはお騒がせな張本人たちだし、騒ぐマスコミだし、それを生んだ今のニッポンの社会や風潮だもん。」ってか?
 首相が言うのはつまり、こういうことだよ。「俺は景気回復に貢献したんだぜ、それをもっと褒めてくれよ。そこから出た歪み(影)のことばかり、つべこべ言うなよ!マスコミども!」この程度の話なのじゃない?「改革が生んだ歪み」を具体的にどう責任とっていくか、なんてさらさら考えちゃいないような発言。9月を待たずに、きっともう、終わってる。小泉さん。