パーティー・シーズン

 この季節になると、友達からのお誘いが増えるのよね。クリスマスとかお正月とか「大切な誰か」と過ごすことが前提のような季節行事が重なっちゃうと、独り身はやっぱり辛いのかもね、俺もそうなんだけど。いくら、やせ我慢と憎まれ口で固めて生きていてもね。
 ナニゲに年末は仕事も忙しくて(だって年末年始って休みが長いでしょ?片付けておく仕事が目白押しなのよね)そんなこんなで、10日以上もブログ更新もできなかったわけだけど。
 でも正直言って、お誘いにヘラヘラ乗っていろんな飲み会に顔を出しても、疲れが重なるばかりで、残るのはどこか空疎な気持ちだけだったりする。毎日何やってんだろう俺・・・みたいな。
 俺の友達はもちろんゲイばっかりなんだけれども、頭が切れて話が面白い人が確かに多いし、優しい人も多いから、その場限りの楽しさ・心地良さに酔うには最高なのだけど、いざ宴を終えて家に帰ると「あ〜今日も疲れたわ」で終わっちゃう場合が多いのだ。後腐れない一方で、あーいい飲み会だったな〜、なんてしみじみ感じることも無いのだ。
 俺が思うに、ゲイの人たちってやっぱり皆どこか翳(かげ)があって、本心をさらけ出すことに慎重な人が多いような気がするわけ。ゲイの宿命ね。もちろん俺自身も含めてね。だから、この先、いったいいつまでこの人たちとこういったバカ騒ぎができるのかな?いつまでこの人たちと付き合っていけるのかな?などと考えてしまうと、とても今の交友関係が危ういもののように思えてしまう。1年以上トモダチとして付き合っているのに、本名さえ正しく知らない人も珍しくないし。そんな人たちとも、フツーに楽しく飲んじゃったりしている。
 お互いに、繋がりたいのだけど、結び目が「こんがらがって」しまうのは怖い。だから結局、どこまで行っても平行線のまま。自分の領分に他人を立ち入らせないし、相手の領分も決して侵さないまま、微妙な距離をキープしながら共有できる時間を懸命に楽しむ。きっと、そんな感じなのでしょう。
 毎年、パーティー・シーズンの終わり頃には同じような思いを抱くのだけれど、それをわかっていながらも、ひとときのウキウキと一瞬のトキメキを求めて、今日もネオンのシャワーの中に飛び込んでいく、中年ゲイがここに居るのだ。