バイバイ、フクダさん。

 フクダさん、辞めちゃいましたね。実は私はここ最近のフクダさんを見ていて何となく「辞任は時間の問題かな」という気がしていたのです。オカマのカンかもね(笑)それでテレビのニュース速報で「福田総理辞任」というテロップが流れるところなんかを以前からリアルに想像していたので、おとといの突然の辞任劇もそれほど驚かなかった私なのです。
 じゃあね、バイバイ!フクダさん!
 さて、彼が辞めた理由は公明党がらみだとかアソーも一枚噛んでいるとかメリケン親分の圧力だとかイロイロ言われてますけど、重要なのは一国の首相が政権を途中で放り投げた(それも前任者に引き続き2年連続!)という「トンデモない事実」であって、国民としてはこの国の政治の劣化、いや崩壊とも言うべき状況を嘆かざるを得ません。自民党は本当に末期症状です。
 ここで大々的に総裁選をブチ上げて、総裁選イベントの中でパフォーマンスの一環として新しい人に首をすげ替えて、その勢いで次に来る解散・総選挙で起死回生を狙う、というのが自民・公明のシナリオみたいですけど、結局これって単に「自分たちの生き残りのため」だけのシナリオなんですよね。そこには、物価高や低賃金にあえぐ国民は不在なんです。だって、総裁選イベントの間は少なくとも国会審議は止まって政治の空白が生まれるんですから。フクダさんの辞任もそのシナリオに載っているのは明白ですから、彼は、自民・公明の生き残りのために、自分の首だけならまだしも、国民の首をともに差し出した、と言えるのです。日々悪化の一途を辿る経済状況の中でどれほどの人が毎日自ら命を絶っているか、それを想像すればあながち私の表現も間違いではない、と思います。
 今後マスコミは麻生タロー祀り上げのパフォーマンスを繰り広げていくに違いありません。対抗馬として、初の女性総裁候補「鮨おんなユリコ」も毎日のように画面に登場していくことでしょう。麻生タローは、一昨年の総裁選の時の印象からすれば、今の日本の政治家の中では具体的に夢を語れる数少ない人物であることには間違いなく、テレビに出れば出るほど(失言さえ慎めば)大衆からの人気を得る可能性があるように思います。上っ面の言葉だけで何も国民視線でのビジョンを示せなかったフクダや、独りよがりの絵空事に終始したアベに比べれば、もしかするとかなり一般受けするのではないか、というのが私の見立てなんですが、いかがでしょうか。(私個人は、超タカ派で財界寄りの彼は、相当なキケン人物だし、まっぴらゴメンと思っているのですが。。。)
 だからこそ、私は嫌な予感がするのです。フクダ辞任のニュースを受けての街頭インタビューでは、30代と思わしき男性が「次こそはリーダーシップのあるリーダーを!」とコメントしていました。こういった層の(いまだにコイズミを信奉している可能性がある)人々は、なだれを打って「アソーシンパ」になりうるような気がするのです。
 そんな風に与党が「コイズミ・ブームをもう一度」と画策しているのは間違いありません。我々国民も随分とナメられたものですが、蔓延する閉塞感(これこそ自民党政治が招いたものなのですが)と、それを何とかしたいという国民感情が爆発寸前になっているこの国の現状は、コイズミを登場させたあの当時の状況に似ているような気もするのです。それもイヤな感じがするところです。
 本来は、
 こんな酷い日本にしてしまった「自公政権」にNO!
 腐敗した官僚政治の元凶である「自公政権」にNO!
 
 であるはずなのですが、与党としての責任を棚上げにしたままイベント化して、それこそアカラサマな「目くらまし」を狙っている彼らなのです。ホントにとんでもない話です。
 フクダ政権のもと、数々の辛酸を舐めてきた国民が、そしてフクダ政権を支持してこなかった8割の国民が、その思いからブレることなく、これからマスコミ挙げてスタートする「自民総裁選イベント」を冷静な目で眺めていけることを、願うばかりの私です。
 杞憂に終わればいいんですけどね。