竹内まりや『Expressions』

Expressions (通常盤)
 またまた、まりやさんの登場。hiroc-fontanaは竹内まりやさんの曲が大好きなのに、どうしてもブログでまりやさんのことを書くといつも辛口になっちゃうのが自分でも不思議でね。オキャマのイジワル心に火がついちゃう感じ。なんでだろう?と胸に手を当てて(笑)考えてみたのだけど、よくわからなかった。でもね、一つだけ思い当たる節があってね。それは彼女が「カリスマ主婦」ぽいから。うん、たぶん、そうだと思う。
 例えばアメリカの大カリスマ主婦、マーサ・スチュワート。センスの良い暮らしぶりをそのまま商売につなげて大成功を収めたものの、株取引で何かやらかして「お縄になっちゃった」人。
 日本人で言えば、たとえば料理研究家の傍ら「シュミで政治家してる」コイズミ・チルドレン代表、藤野真紀子さんとか。この人は衆院本会議をサボって料理に関するトークショーに出演しちゃったのがバレて、批判を浴びたのよね。
 何だかね、サウンド・クオリティで勝負しているようで、実はほとんどの曲をドラマやら映画やらのタイアップでちゃっかり売っている「商売上手さん」なところとか、自身も告白しているとおり自作曲の中には究極のタカピーソング「けんかをやめて」をはじめとして、かなりシチュエーションが現実離れしたトンデモ・ソングが紛れ込んだりもしていて、その辺りの「ワキの甘さ」が絶妙な感じで。まりやさんの場合。
 思いっきり気取って勝負しているんだけど、どこか間抜け、いやいや、お人よし。みたいな。それが「カリスマ主婦」ぽいのよね、きっと。どうしてもツッコミ入れたくなっちゃう。
 さて、マクラが長すぎましたね。デビュー30周年コンプリート・ベストと銘打った竹内まりやさんの3枚組ベスト『Expressions』。俺も即買いでした。だってファンだもの。ホントよ!
 このベスト盤の目玉は「ドリーム・オブ・ユー」のシングル・バージョンの初CD化だと思うのだけど、全体に初期から最近のヒットまで満遍なく網羅されていて、90年代からの代表曲、特に「駅」とか「シングル・アゲイン」とかいったドラマ主題歌系はほとんど洩れなく収録されているから、そのあたりの不倫ソング・OLソング系まりやが好きな方にはたまらない選曲かもね。
 でも、hiroc-fontanaとしてはやっぱり、まりやさんの曲というのは、アルバムの中でもシングル曲の狭間でほったらかされてる、みたいな「アソビの曲」ほどイイ曲があるのではないか?と思っているのね。それこそ、アソビの余裕から生まれる、まりやさんのメロディー・センスとタツロー旦那のアイデア溢れた職人的音作りのベストマッチ、みたいな曲たち。そこからすれば、このベスト盤のディスク1こそ「五線紙」とか「僕の街へ」とかシブイ名曲が収録されているけど、ディスク2,3はほとんどシングル曲かアルバムのハイライト曲ばかりで正直、物足りない。まあ、ファン投票で選ばれた選曲らしいから、大半のファンはそういうまりやさんが好きなのでしょうけどね。
 それはそれでわかるけれども、俺としてはどうしても納得がいかなくて、とうとう独自の『Expressions』ディスク4を作っちゃったので、それを紹介させてもらうとこんな感じ(→「On the university street」「遠く離れて」「消息」「OH NO,OH YES!」「夢の続き」「幸せの探し方」「Quiet Life」「Dream Seeker」「ロンリー・ウーマン」「哀しい恋人」)。ジミな曲ばっかりね、ふふふ。でも何やかや言ってやっぱり俺、カレッジポップス時代のまりやさんもスキだけど、タツロー・ファミリーになってからのまりやさん、そこに加わった「音の濃さ」が大好きなのかな、なんてことも思うのよね。だから結局は新作が出ればどうしても手を伸ばしたくなっちゃうわけで。悪口言いつつも、ここの所BGM的にいつも流している『Expressions』だったりします。
 ちなみに、ちょっとハナシは変わるけど、「消息」はユーミン。「カムフラージュ」はみゆき。わからないところで二人のライバルが作った曲のお題拝借で自分も何気にイイ曲を作っちゃってるまりやさんがいます。影でニンマリ、なんてことはサスガにないだろうけど。やっぱりこの人、ちょっと侮れない感じよね・・・。
 今回はまとまりのないエントリーで失礼しました。実は、酔ってるの。。。