メモランダム

  • 高速料金1000円

 どこの高速道路も渋滞が酷いみたいですね。言ったこっちゃない。
 ほんの1年前にガソリン代が高騰した時、ガソリンの暫定税率廃止を反対した自民党は「ガソリンが安くなると高速道路が大渋滞してCO2も増え、環境保護に逆行するからダメ」と言っていたわけですから、この豹変ぶりには呆れてものが言えません。
 これが、経済対策になるのか。もしそれを狙うのだとしたら何故、商用車にも1000円料金を適用しないのでしょう。少なくとも観光を奨励して経済を刺激する意図があるなら、観光バスや高速バスにも値下げを適用すべきです。だって、自家用車を持っていない人だって、安く旅行に行きたいのですからね。
 おそらく、それらのバスに値下げが適用されないのは「ほぼすべての車に既にETCが搭載されているから」だと思います。つまり、ETCを新たに取り付けるのでなければ、政府外郭団体にセットアップ料金のキックバックが落ちないから
 バスに限らず、商用車に値下げを適用しても、新たにETCを取り付ける確率が少ない分、うまみが少ない。その上、高速料金収入が減る。
 政府の考えることなんて、所詮そんなものだと思うのです。
 それでもあなた、アソー内閣は素晴らしいことをしてくれた、なんて思えますか?

 土曜の午前、ぼんやりテレビを観てたら「徹底検証・郵政民営化」という内容のニュース・バラエティで竹中平蔵が出演していた。竹中は相変わらず言い訳めいたことばかり並べて自分を正当化していたけれど、国民新党亀井久興代議士が終始冷静に矛盾点を指摘し続けたにも関わらず、勝負はドローという感じに終わってしまいました。司会が「竹中寄り」だったからで、これについては植草さんもブログで批判しています。
 それにしてもなぜ、竹中をいまだに「センセイ」扱いでチヤホヤする番組が後を絶たないのでしょう?そう思ったのですが、ふと我に返りました。
 そうだ、自分だって、竹中が出ているとついチャンネルを止めちゃうじゃないか、って。つまり、竹中は視聴率が稼げるのではないかと。ただ、恐らく、今の竹中は「ヒール」として視聴率を稼いでいるのではないかと。
 つまり、竹中がいつか相手の論客にコテンパンにやられて、国民の前で「自分が間違っていた」と謝罪するのを今か今かと待ち構えてテレビのチャンネルを合わせている人は、決して少なくないのではないかと。(もちろん、私もその一人です。)それを知らないのは本人だけ、かと思えば、最近の彼の必死な自己弁護を見ていると、ヒールを承知で最後の意地を張っているのかもな、などというイジワルな見方も出てきてしまいます。

 62年目の憲法記念日。今日が「憲法記念日」だっていうこと、忘れている日本人は多いかもしれませんね。
 今日のNHKテレビでは、憲法記念日特集「いま問われる25条“最低限度の生活”」という番組を放送していました。憲法というといつもは9条ばかりが話題にされがちですが、いよいよと言う感じで25条「生存権」にスポットライトを当てるあたり、NHKを見直したところです。
 「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(憲法第25条)。これ、アメリカには無いんですって。それなのに、そんな国を素晴らしいと思って、経済から司法から様々な仕組みを、深く考えずに「直輸入」してきた日本。その結果が「いま」です。特にコイズミ・タケナカ政治以降は酷いものでした。(この番組でも竹中がVTR出演して哀しい自己弁護をしていました・・・出演時間は10秒程度。涙)
 番組では作家の五木寛之氏の言葉が印象に残りました。「ながら見」でしたので正確ではありませんが、こんな話でした。

  • 欧米のキリスト教社会では、人々は神の元にみな平等(お互い神の子同士)という意識(誇り)があるが、日本人にはそれがない。そのため、当然の権利の主張が行われず、相互扶助もうまく機能しない。

 確か、こんなハナシで、ふむふむ、と思いました。
 ここでも何度も日記に書いてきましたが、他者とつながっている自分であるという想像力、そこなのですね、きっと。これを機に25条が一層脚光を浴びることを期待する私です。(でも、あの番組、いったいどれほどの人が観たのでしょうね・・・)