「納得できない」に納得できないワタシ

小沢代表続投「納得できない」71%に増加…読売世論調査
 5月10日21時4分配信 読売新聞
 読売新聞社が8〜10日に実施した電話方式の全国世論調査で、民主党の小沢代表が公設秘書の起訴後も続投していることに「納得できない」という人は71%(前回66%)に増え、「納得できる」は22%(同25%)だった。

 「納得できない」は起訴直後に行った前々回調査の68%をも上回り、これまでで最高となった。民主支持層でも初めて過半数の56%に達し、小沢氏への視線は厳しさを増している。

 麻生首相と小沢代表のどちらが首相にふさわしいかでは、麻生氏40%(同34%)、小沢氏25%(同27%)で、その差は広がった。

 麻生内閣の支持率は28・7%(同24・3%)に上昇し、不支持率は59・7%(同66・5%)となった。支持理由では「政策に期待ができる」25%(同19%)が増えた。ただ、今年度補正予算案に盛り込まれた追加景気対策については「評価する」41%を「評価しない」48%が上回った

 政党支持率は自民26・8%(前回27・2%)、民主23・4%(同24・2%)だった。ただ、次期衆院比例選での投票先では、自民は27%(同28%)で、依然、民主30%(同31%)に後れを取っている

 これこそ、自民党広報紙・読売の典型的な記事ですね。見出しはドーンと「小沢氏代表続投「納得できない」71%に増加」です。「アソー内閣支持率さらに回復」を見出しにするでもなく「アソー氏が「首相に相応しい」40%に増加」でもありません。
 そして、本文は文字を赤字で示したとおり、民主党に有利となった結果はすべて文末に「ただ・・・」と付け足すだけで終わっています。
 つまり小沢氏に辞任を迫り、同時に民主党にネガティブなイメージを与える、それだけを狙った記事。それ以外の何物でもありません。
 でも記事をよく読めば、民主党支持層でも「納得できない」と答えたのが過半数の56%となっていますが、肝心なその民主党支持者は、全体から見れば、多くても3割に過ぎません。その約半数である1〜1.5割の人が「納得できない」人たちなのだとすれば、全体では71%にも達する「納得できない」国民のうちの、そのまた7〜8割がたは、反民主あるいは無党派の人々だ、という可能性があるのです。つまり、このネガティブ・キャンペーンは、それら反民主(反オザワ)あるいは無党派の人々にはかなりすんなりと受け入れられたものと考えられます。その意味では今回のネガ・キャン、大成功だったと言えるのでしょう。
 ですが、一方では3割程度にしかならない民主支持層の過半数が「納得できない」としているのに、全体で見るとなおも22%の人が「納得できる」と答えているのは何だか不思議ですね。いったいどこの誰が「納得している」のでしょうか。
 つまりは、世論調査なんて結局は、取り上げ方でどうにでも解釈できるもの、なのだと思うのです。「見出し」に騙されてはいけませんよね。この調査にしたって、いったいどれだけのヒトに、どういう質問をして、どのくらいの回答があったか、は明らかではないのです。そんな調査結果の中のごく一部だけを拡大報道して、あたかも国民の大部分の声のように書いているだけです。
 ちなみに私だったら「次期衆院比例選での投票先では、自民は27%(同28%)で、依然、民主30%(同31%)に後れを取っている」こと、つまりオザワ氏はどうあれ、政権交代を望んでいるヒトは依然として多い、という結果を拡大報道します。

PS.あら〜オザワさん、辞任ですかい。辞めさせた民主党議員たちよ、君たちは本当に責任を持って「政権交代」してくれるのか?
 これこそ、納得できませーん!(5/11記)