まだまだ続く民主党ネガ・キャン

 オザワ代表が辞任したことでようやくお上からの「偏向報道命令」が緩(ゆる)んだのか、今日のテレ朝「サンデー・プロジェクト」では珍しく、オザワ氏擁護論が相次ぎ、少し溜飲が下がる思いでした。きっかけは国民新党亀井静香氏。

  • オザワ氏の公設秘書逮捕は、総選挙後に動けば良い程度の(軽い)容疑であったにも関わらず、総選挙を控えたこの時期に逮捕に踏み切ったのは明らかに選挙妨害だ。
  • オザワ氏が西松から多額の献金を受け取っていたというのなら、自民党議員にも捜査が及ばなくてはおかしい。
  • マスコミは「説明責任が足りない」と繰り返すが、何について説明が欲しいのか、マスコミ側こそはっきりしていないのではないか。

といったこと(私がずっと「おかしい!」とおもっていたこと)を、司会者の発言妨害にもめげず、力強い口調で最後まで発言してくれました。同席していた民主党議員(反オザワ)の存在感をゼロにしてしまうような、熱のこもった説得力のある主張でした。それにコメンテーターの郷原信郎さんと高野孟さんが援護射撃する格好で、司会の田原氏が「いつからこの番組はオザワシンパがこんなに増えたの?」と洩らしたほど。
 番組の冒頭に出演した鳩山新代表も、政権交代への熱い思いと、政権奪取後のビジョンを自分の言葉で真摯に語っていて、なかなか好感が持てました。
 でも今日は、夜の番組がとにかく、どれも酷かったですね。。。バンキシャ、サキヨミ・・・。日テレ(ゴミ売)もフジ(3K)も、岡田氏ではなく鳩山氏が新代表に選ばれたことで、オザワ氏の傀儡であるとのイメージをどうしてもアピールしたいようです。「サキヨミ」に及んでは、あのウェンツ・ナンタラとかいうアイドルを使ってまで「(新しい民主党は)オザワさんの影を振り切ってほしかった」みたいなことを言わせる始末。もともと支持政党があるのかさえ怪しいアイドルにそんなことを言わせても、それこそ説得力がありません。ネガティブ・キャンペーンであることがミエミエです。
 でもなぜ、マスコミはそこまでしてオザワ氏を追い落としたいのでしょうか。いわゆる「豪腕」に恐れおののいているのでしょうか。オザワ氏をなんとか表舞台から葬り去りたい、という強い悪意を感じてしまいます。
 国民(残念ながら「B層」といわれている人たちですが)を代弁していると豪語するマスコミは、オザワ氏が3億円もの献金をゼネコンから受けていたことを「古い自民党体質だ!」と攻め立てます。だから、オザワはダメだと。
 でも、それが本当に国民の声だとしたら、そんなオザワ氏を排除したその先に、いったい我々が何を求めているというのでしょうか。「民主党はもうダメだからやっぱり自民党がいい」と考えるとでも思っているのでしょうか。そうだとすると我々国民はよっぽど「バカだ」ということになりますよね。だって、オザワ氏を攻めたてた理由である金権体質、その巣窟・総本山こそが自民党なのですから。
 つまり、マスコミが書き立てる「国民の声」をいうものをパッチワークしていくと、日本国民はバカで思考が破綻したような人たちの集まりになってしまうのです。
 もっとも、国民を思考破綻させてまで強引に誘導しなくとも、ネガ・キャンの応酬で「民主も自民もダメ」という国民が増えて衆院選投票率が下がれば自公与党にとっては有利な選挙になるわけですから、にとにかく政権交代は阻止したい、そう考える一部勢力にとってはどちらにしても好都合なシナリオになるわけです。だからいま、そういった勢力によって様々な方向から、マスコミに圧力がかかっているのは間違いないと思うのです。マスコミの取り上げる国民の声が論理破綻してしまっているということ自体、そのわかり易い証拠のように思えます。
 さて、自民党を何とかして政権の座が引きずりおろしたい私(や、あなた!)としては、鳩山民主党がいくら頼りなくとも、エコポイントや定額給付金というニンジンを目の前にぶら下げられても、やはり永年の官僚支配政治の膿を出してこの国を生き返らすためには「政権交代」が必要であることを忘れてはいけませんし、そのことがわからない知人がいたら、少しでも言葉にして政権交代の意義を広めていく努力を惜しんではいけないと思います。
 あまりにもひどいテレビ番組を見て、強くそう感じました。