メモランダム

  • マイケル伝説

 たしか82年発売『スリラー』のライナーノーツに湯川れい子さんが「マイケルは21世紀を迎えてもまだ40代。いったいその頃にはどれほど偉大なアーティストになっているのか、楽しみだ」というような事を書かれていたのを、ふと思い出して、そういえば21世紀はいつの間に10年近く経過したのにマイケル・ジャクソンはどうしちゃったのかな・・・なんてことを考えていたのがほんの2日前のことでした。だから余計に、今朝のマイケル死亡のニュースにビックリしてしまった私です。
 いま思えばあの『スリラー』の頃が、彼のキャリアのピークでした。早すぎる死によって、今後、円熟したマイケルがあの頃を凌駕するほどの実績を挙げるという、起死回生のチャンスは、永遠に訪れることはないからです。
 近年のマイケルといえば、ゴシップネタにされるばかりで、良いニュースは一向に聞こえてきませんでしたね。そんな逆境の中での突然の死は、まるで彼を伝説化するために用意されたシナリオのようにも思えます。
 今日から伝説はもう始まっています。『off the Wall』『Thriller』『BAD』『DANGEROUS』・・・これらは間違いなく20世紀を代表するポピュラー・ミュージックの名盤として残されていくことでしょう。そして、もう新作が聴けない、というだけで私も無性に過去の彼の作品を聴きたくなっているのです。それらのレコードはあまりにポピュラー(当りまえ)過ぎて、少しばかりゾンザイに扱ってきてしまったことを、少し後悔しつつ。そして、近年のマイケルを、マスコミと一緒になって好奇の目でしか見てこなかったことに申し訳なさを感じつつ。オフ・ザ・ウォール(紙ジャケット仕様)スリラー(紙ジャケット仕様)バッド(紙ジャケット仕様)デンジャラス(紙ジャケット仕様)






  • 「知事たちの叛乱」の胡散臭さ

 巷を賑わせているのは、東国原知事自民党から衆院選立候補を打診されたというニュースですが、日を追うにつれて知事も選対委員長も微妙に言葉を変えてきているのが、どうも胡散臭く感じられて仕方ありませんでした。それに大阪の橋の下知事が加わってきてから「胡散臭い」が「印象」から「確信」に変わってきました。
 彼らは地方から声を上げて中央をカイカクする、と言いますが、カイカクの矛先は「政府=自公政権」なのですから、もし東国原氏がその本丸である自民党の中から立候補するとなれば、自民党のイメージ刷新につながります。そして、そんな東国原氏(自民党!)を橋下氏が「地方分権」を旗印に応援するというシナリオ。そしてそんなタレント・カイカク知事を応援する大衆・・・いえいえ、それはありえない、ということを祈りたい・・・でも少し不安です。
 「カイカク」という言葉にはもうこれ以上、騙されてはいけません!
 田中良紹さんのコラムが今回も痛快です。ぜひ読んでみてください。コメント欄も参考になりますよ。

 都議選で自民惨敗→麻生おろし激化で政局混乱。
 多くのマスコミはこの論調で横並びですが、実は民主党は都議選で苦戦する可能性が高いようです。日刊ゲンダイの記事で読んだのですが、民主党は都議選でいくつかの戦略ミスを犯しているとのことです。
 戦略ミス1・・・都議会の定数127の過半数は64議席にもかかわらず、61名しか候補者が擁立できていない(6/24現在)。
 戦略ミス2・・・そのうえ、定数6人の区に4人の候補者が乱立するなど、候補者の調整が不十分のまま放置されている。
 民主党、これが事実なら、どう見ても自公に勝てやしません。
 つまり、大マスコミが流す、自民党大苦戦というのはウソで、選挙結果での「大ドンデン返し」によるショックと、自公の底力を演出するために意図されたものである可能性があるのです。麻生首相がさかんに都議選候補者の応援をするのも、勝ちを見込んでのパフォーマンス、つまり「アソー人気のお陰で勝った」ということを印象づけるために仕組まれたものなのかもしれないのです。
 自民党、そこまでやるか?っていう感じなのですが。民主党もこのまま負けたら本当に間抜けです。これくらいの戦略も立てられないで・・・と言うことになり、またまた「政権担当能力なし」の大バッシングは免れないでしょう。

  • 与謝野氏の献金問題のゆくえ

 与謝野さんがダミー団体から献金を受けていた疑いがあるという一件。私には、あの方の説明と、オザワさんの西松問題での説明内容とが、まったく同じように聴こえて、区別がつかなかったのですが。何が違うのですか?
 マスコミからの「説明責任を果たせ」の声は一向に聞こえてきませんね。だからオザワさんの問題とは何かが「違う」のでしょうね。でも、どこが違うのか、テレビのニュースでは教えてくれません。
 そのうえ、某知事が総裁候補に名乗り出たおかげで、与謝野氏の献金問題そのものが、ニュース番組から消えてしまいました。
 おかしな話です。

  • 空から降るオタマジャクシ

 前に「きっこのブログ」で、冷蔵庫のジャムのビンの中に蟻が入っていた不思議、という話があったのですが、この世界、不思議なコトってあちこちに転がっているような気がします。
 たとえば、ウチの風呂は「追い焚き」ができるやつなので、私は一人暮らしですから、一回入った程度のお湯は勿体ないから捨てずに、最低3日は、使っては足し、浸かっては足しを繰り返して入るんですね。それで、お風呂に入ったあとはジャバラのようなフタをするんですけれど、これが、不思議な事に、翌日フタを開けるとフタの裏側に髪の毛がたくさんついていたりするんです。つまりこれは、浴槽のお湯の中に落ちた髪の毛が、何故かお湯を飛び出して、フタにくっ付いているという現象です。たぶん、お湯の表面と浴槽のフタの間の空間に閉じ込められた湯気や空気が、温度変化とともに何らかの変化を起こして、お湯に浮いた髪の毛を舞い上がらせているのでしょうね。←私は理科が苦手なので、科学的な説明はできませんが(笑)。
 オタマジャクシが空から降るという現象も、たまたまメディアが取り上げたから騒がれていますけど、この「浴槽ブタの髪の毛」現象のように、おそらく昔からあったハナシなのではないかな、などと個人的には思っているのですが。質の悪いワイドショーって、こういう話題、好きですもんね。