メモランダム〜都議選が終わって

 与党惨敗、そしていよいよ衆議院解散へ。
 長かったですね、ここまで。昨日、都議選の好結果を受けて感慨ひとしおだった私は、このブログで過去に自分が書いた政治関連のエントリーを読み直してみて、アベお坊ちゃん内閣が参院で惨敗したころからずっと「解散総選挙」を待ち望みつつ、とうとう今日まで来てしまったのだ、ということを再認識したのです。そう、約2年以上、解散は先延ばしにされてきたのですよ。(とは言っても今となってはほとんど「任期満了解散」と同じなのですが。)
 まやかし「コイズミ劇場」があっけなく閉幕したあと、後釜に指名された安倍くんが今思い出しても恥ずかしい「美ちいクニ」をスローガンに、お友達と手を組んで教育基本法国民投票法などの重要法案を3分の2の「強行採決」連発で無理やり成立させて、私たちを唖然とさせてくれたのは3年前。
 その後、アベくんの内閣は「生む機械」大臣だとか、「バンソーコー」大臣だとか、果ては哀しいことに自殺者(ナントカ還元水のあの方です)まで出して、最後は参議院選挙で惨敗して国民から「NO!」を突きつけられたのに、結局、解散総選挙に踏み切ることはしませんでした。そして安倍くんは、そのあと突然、政権を放りだしたのです。思えばあのときが「解散できない総理」の始まりなのでした。
 そのあとのフクダさんは、当初はあたかもコイズミ路線修正のような、いくぶん柔軟な姿勢を装いつつも、結局は原油高騰・物価高の状況下で暫定税率の継続を強行しながらテロとクソ法ではアメリカの無料ガソリンスタンド役を続けるなど、アメリカや財界に言われるがままの、国民目線から程遠い政策ばかりを打ち出して、次第に国民から見放されていきました。
 フクダ政権では、途中、オザワ氏との「大連立」画策とその失敗、続くオザワ氏の辞任騒動などもありましたね。民主党も、当時はまだまだ2大政党というには心もとない存在だったことは否定できません。
 そして、フクダさんも最後はやはり突然の辞任。とうとう「アホー政権」誕生です。その後の顛末は書くまでもないでしょう。アソー氏こそが与党起死回生の救世主だったはずが、フタを開けてみればこの体たらくです。
 「機は熟した」のでしょうね。
 ある意味、今、この時期が、政権交代には相応しかったのかもしれません。ワタシはそんな気がするのです。
 なぜなら、少なくともこの3年間で、国民は気付いたのだと思います。
 与党である自民党はすでに賞味期限切れで、腐っていることに。
 民主党をはじめとした野党に政権担当能力があるかどうかは未知数としても、少なくとも、もはや現与党には政権担当能力はなくなっていることに。
 だから政権交代は必要である、ということに。
 だからこその、都議選での与党惨敗という結果なのです。鳩山代表のスキャンダルを与党がいくら喧伝しても、それを物ともしない、都民の強い意思。地方選だから国政とは関係ないなどと与党幹部は負け惜しみを言っていますが、投票者としてみれば、都民イコール国民なのです。国民は「自民ではもうダメだということ」に気付いたのだと思います。ある意味、我々はそれに気付くきっかけと、そのための貴重な時間を与えてくれた麻生太郎という人物に、感謝しても良いのかもしれませんね。
 さて、この勢いで衆院選政権交代)へ、と言いたいところですが、都議選の結果を見て、反与党の投票行動があまりに民主党一辺倒に傾いて「民主党圧勝」となることを少しばかり危惧しているワタシです。民主党自民党のように「巨大与党」として暴走しないよう、我々国民一人ひとりが、ガマンを強いられたこの4年の経験を活かして一層賢くなって、今後の政治の動きに注意を払っていかなければいけないと思うのです。