メモランダム〜それでも民主党を応援する

  • 概算要求水ぶくれ?

 民主党は、世論を装ったマスコミの批判を浴びて、次年度予算概算要求額の削減に躍起になっています。その姿勢に対して植草さんや森田さんが「(やってはならない)不況下での緊縮財政」として警鐘を鳴らしていますが、私は(あくまでもシロート考えではありますが)いま行政刷新会議を中心に行われている“事業仕分け”が当初の理念通り進めば、たとえ予算が削減されても必ずしも植草さんや森田さんが危惧するような事態にはならないような「気がする」のです。
 というのは、予算の圧縮がこれまでの自民党政権が作った予算構成のままだったら、たしかに問題だと思うのですが、今回の“事業仕分け”では、削減の過程で予算の構成・配分そのものを変えようとしているわけですから、たとえば今までの自民党政権下では特定の土建屋を潤したり天下り法人に流れて不要に溜め込まれていた国家予算が、より直接われわれ(一般庶民)のもとに下りてくるようになれば、たとえ総額では予算が減っても、実際に世の中に回るお金は多くなるのではないか、なんて思うのです。
 実際、麻生政権が緊急経済対策としてカマした15兆もの補正予算は、やれ国営マンガ喫茶だの、バラマキ公共工事だの、しまいには使い切れなくて積立金に変わってしまったりで、いったい何の為の予算か、疑問に残るものばかりでした。
 それを考えると、やはりおカネは「使い道」こそが重要であって、政権交代後はそこを見ていかなければいけないと思うのです。今は「サイフの大きさ」ばかりに気が取られているようですけどね。
 もちろん、それには事業仕分けが有効に行われることと(オザワさん、ストップかけたりしないで!)、しっかりとお金が回るような仕組みづくりを政府与党で取り組んで行くことが不可欠だとは思います。
 経済の専門家に言わせれば、私のこんな言い分なんぞは“屁”みたいなものかもしれませんけどね。。。

 なんだか一部マスコミは、郵政民営化の見直しは2005年の総選挙での圧倒的民意を踏みにじる行為だ、なんてホザいてますけど、あの郵政選挙はコイズミのパフォーマンスに国民が踊らされただけであって、2005年当時も、国民が新政権に期待する政策に関する調査結果で「郵政民営化」は決して期待度トップの政策ではなかったように記憶しています。
 新社長に旧大蔵官僚OBが選ばれたことについて、ジミントーは「かつて日銀総裁財務省OBを推薦したときに"官僚OBはNO"として民主党はそれを反対した」と言って矛盾を突いていますが、あの時と今回の人事を十把一からげに単純に批判するのはやはり違うのではないか、と思うのです。前回は長年続いてきた、財務省から日銀への天下り慣行を認めるか否か、が争点だったはず。それと比べれば、今回の人事はたまたま選ばれた人が官僚OBだった、という程度のハナシで捉えるべきです。要は、その人物が官僚主導に関してどんなスタンスか、というのが問題にされるべきで、そのあたり、こちらのサイトが参考になります。

 例えば八ツ場ダムに関して、国民の7割は建設中止に賛成しているわけですから、地元が何と言おうとそれを進めればいい。ただ、利害関係者との間ではしっかりとした意見交換と、損害を被る人にはしっかりとした補償をする。そこにもっと力を注ぐべきです。それが本当に人のためになる政治です。方向は間違っていないはずなので、いまは結論を急がず、じっくり腰を据えてこんがらがった糸をじっくりほどいていく姿勢が必要なのではないか、と思うのです。自民党は今まで50年間、あちこちがこんがらがっているのを知りながら放置して、さらに拗れさせてきたわけですから、その後始末は容易ではありません。
 なにしろ戦後初めて実現した政権交代なのです。私はまだしばらくは、じっくり新政権の動きを(期待感をもって)見守っていきたいと思っています。