女ひとり〜タイムスリップ京都旅行

 そうだ、京都行こう・・・
 そう思い立ったのは先々週、金曜日の真夜中。そして速攻で格安のホテルをネット予約して、翌日には新幹線を予約して。
 そして週末、20年ぶりの京都旅行に行ってきたのだ。金曜の午後に東京を出て、土曜の夜には戻ってくる、という強行軍。まるで弾丸トラベラー。いいの、これこそが独身者の強みだから。気ままな一人旅よっ!(笑)
 実は俺、20代前半を京都で過ごしたのよね。だから、京都は俺にとって第二の故郷ともいえる場所。だけど、その後は全然縁がなくって、結局20年ぶりの“帰京”だったのよね。
 そんなわけで一日目は昔住んでいた、洛外にある小さな街を訪問したのだ。そこは京都府のはずれの、古い歴史はあるけれど、どこかのんびりとした田舎町。
 駅を降り立った途端、何だか懐かしい「匂い」がするのにまず驚いた。駅前の景観はがらりと変わっていたけれど(20年ぶりだものね)、京都のこの季節特有のじっとりとした空気に含まれるその「匂い」は、確かに20年前に俺が嗅いでいた匂いと同じだった(ような気がした)のね。
 そんなたとえようのない懐かしい空気に包まれながら、昔俺が住んでいた社員寮のあった場所に向かって歩くと、あの街角、この風景があの頃のままあちこちに点在していて、なんだか胸が詰まって泣きそうになった。25歳の自分に戻ったような気がしてきてね。そう、俺はここであの頃、頑張ってたよな・・みたいなね(こっ恥ずかしいわ)。
 とはいっても、肝心な社員寮は不景気のあおりで売り払われて、新しいマンションに建て変わっていたし、よく通った飲み屋は看板が剥がれていたしで、時の流れを否応無く感じさせられもした。
 でもね。風景も、俺自身も、あの頃とはすっかり変わってしまったけれど、あの街を歩き回ったその短い時間、俺の回りだけまるでオーラのように20年前の時間が戻ってきて、あの頃の優しい空気に包まれていたような気がしたのよね。ほんと、フシギな気持ちだった。
 さて、夜は先斗町のバーへ(勿論よ!)。マスターもお客さんも、みなさん優しくしてくれました。ノンケだった20年前は想像もできなかったわ、こんなワタシ(苦笑)。
 それにしても京都の人って、基本的にみんな礼儀正しいし、実は温かみもあって、やっぱりいいわあ〜と思った。美男・美女も多いしね(ちょっとリップサービス。笑)。

 二日目は大雨。雨の中、ゲイひとり、一日乗車券を握り締めて、あちこち貪欲に歩き回ったあげく、ヘトヘトに疲れ果てて東京に帰ってきましたとさ。やっぱ、トシを考えないとね。
 ↓宝ヶ池公園で出合った野生の鹿ちゃん。

 ↓鞍馬の貴船神社まで足を伸ばして。川床も雨で開店休業。

 ↓その後、市内に戻って青蓮院・知恩院へ。こちらは青蓮院。

 ↓そして祇園の街を冷やかして。

 雨の中歩き回って、もう、このころには足の痛みが限界になってしまったワタクシ。おまけに汗と雨で上着もグショグショ。泣く泣く退散を決めたのでした(涙)。