メモランダム

 年末の時期になると、うちの小さな庭にある柚子の木が黄色い実をたわわに実らせます。「桃栗三年柿八年、柚のばかめは十八年(「柚は遅くて十三年」とも言います)」など言う諺がありますが、うちの柚子の木に実がなり始めたのは今からほんの10年前くらいのことなんですよね。
 12年前に亡くなった私の両親は庭いじりが好きでしたから、実をつけた年から遡ると恐らく今から20年前か、もしかすると30年近く前に植えた木が、自分たちが亡くなってからやっと実を付けたということになります。
 私はここ数年、うちで実った柚子をお世話になった人たちに配るのを年末の恒例行事にしていまして、小さい実ではあるのですが新鮮で安全なので、皆さんに喜んで戴いています(と私は思い込んでます 笑)。よくよく考えると、両親が植えてくれた柚子の木のおかげで、今の私はお付き合い頂いている皆さんに一年の感謝のお返しができ、また挨拶がてら今後のつながりを約束できるという、これって独り身の息子への両親からのとても有難い贈り物なのかもしれませんね。。。
 そんなことを思いながら、今年も穏やかに年末を迎えられることをとてもありがたく思います。
 東日本大震災で被災されて今なお厳しい生活を強いられている方々、大切な人を亡くされた方々、原発事故で故郷を捨てざるを得なくなった方々のことを思えば、なんと幸せな自分であるか。誤解を承知の上で言わせていただければ、言わば私たち平和ボケした日本人の身代わりのようになって私たちにいろいろなことを気づかせてくださった方々に、感謝し、これからもできる限りの手助けを私たちはしていかねばならないと、強く思っています。ずっと。決して忘れることなく。
 
 さて、今年もこのブログにアクセスして拙文を読んでくださった皆様、ありがとうございました。由紀さおりさんアルバムの予想外の大ヒット効果もあって、今年は本当に沢山の人に訪問していただくことができました(いまだにあの記事はアクセスが多いのです)。訪問してくださった皆さんに柚子をお配りしたいくらいなのですが(笑)そうもいきませんので、お礼の気持ちを込めて年末は頑張って連続エントリーしました・・・。
 本当に年々無駄に忙しくなるばかりのこのごろなのですが、来年も頑張って書いていこうと思います。どうぞ宜しくお願いします。
 
 みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。