メモランダム10/28

  • Thanks40〜ジュンコ復活!

 今年2月に「40thアニバーサリィ!淳子!」という記事を書いたときは、まさかこんなに素晴らしい40周年企画が実現するなんて思いもしなかったわ。なんとご本人のプロデュースによる記念CD&DVDボックス!そしてこの商品には、淳子本人が約四半世紀ぶりにファンの前に姿を現すこととなる「ファン感謝DAY」の優先予約シリアル・ナンバー付き!私も即座に申し込みましたわ。
 おそらくこの企画は、サンミュージック相澤秀禎会長が今年5月に亡くなられたことがキッカケ?と思われるわけだけど(お葬式に参列した淳子たんが話題になりましたね)、いずれにしてもいま・この時期に・あのジュンコが、こうして作品を通じて表舞台に再び登場したことはとても喜ばしいこと。
 「作品を通じて」というのは、このCD-BOX、とにかく隅から隅まで“今の”桜田淳子が濃厚に感じられるつくりになっていて、スペシャルブックの30ページにわたるサンミュ名誉顧問・福田氏との対談(settingはH25.7.31)をはじめ、CD2枚の選曲とライナー・ノーツまで、あらゆる箇所に彼女本人が携わっている。残念ながら新曲こそ無いけれど、CDの2枚目では過去の曲の中から「今、ステージを行うとしたらこんなコンセプトで」という流れで自身がセレクトしていたりして、それがとても「ナットク!」なコンセプト・ライブ・アルバムに聴こえたりするわけ。パフォーマーとして確固たる地位を得ていた当時の彼女が目に浮かぶような。
 それにしてもね。淳子たん。イメージ的には往年の名女優・原節子さんのように、ひっそりと隠匿生活を送っている印象を勝手に作っていたのだけど、いやはや、インタビューやライナーノートを読む限り、活動を休止していた30年近い間、芸能界への未練とまでは言わないまでも、自ら芸を磨き、作り上げてきた自分のキャリアへの自信と誇りは、ずっと忘れず持ち続けていたのだな、ということがとても良くわかったのよね。それは何だかやたら清々しくも思えたし、そして文章の端々から今更ながら本当に生き方が真摯で真面目な人なんだ、ということがヒシヒシと伝わってきたのだ。アイドルである自分を客観視して、求められる「桜田淳子像」を懸命に生き切った半生。だからこそスタッフやプロの芸能人仲間からあれほど愛されたという事実。
 ジュンコ40周年での復活、心から歓迎したい。
  

  • 小泉再び!果たして腹の底は?

 ちょっと前のハナシになるけれど、あのコイズミ純一郎が「脱・原発」発言をして話題になったわよね。俺なんかからすると、現役時代に新自由主義の権化のような発言と行動を繰り返していた彼が“いまさら、何言っちゃってるの?”みたいにしか思えなかったのだけど、マスコミは相変わらず小泉サマサマ、という感じで大きく取り上げたうえに“よくぞ言った”的な持ち上げ方。やれやれ、だわ。
 ここにきての不審な(笑)アピールの裏には絶対なにかある!と踏んだワタシ、山本正樹氏のこの記事を読んで「な〜るほど!」と。“脱原発=国際銀行家の意図ではないか?”というハナシね。でもそのあとにあの天木直人さんのこの記事を読んだら、こっちの方が正しいのかな、なんて思えてきた。息子が関係してる、か〜。
 言われてみれば小泉進次郎、「復興担当内閣府政務官」なんですものね。
 

  • ふたりのヒロミ。だから面白い!

 さて、淳子に続いてふたたび70年代アイドルの話題。
 10月25日(金)は前回の日記でも書いたとおり、太田裕美さんのコンサートだったわけだけど、実はhiroc-fontana、その翌日の26日は、友人に誘われて東京フォーラムで行われた岩崎宏美さんのコンサートに行ってきたのだ。つまり、2ヒロミ2デイズ!ね(笑)。
 同じ1975年デビュー組のお二人、永遠のライバル、でもあるわけだけどね。前日の太田のヒロミさんのステージに比べて、こちら岩崎のひろみ姐さん(どうしてもこう呼びたくなるの。)のステージは、規模と言い構成と言い、「大御所」感ビシバシの実に完成度の高いコンサートで(おまけに「親衛隊」まで付いてる・・笑)、太田さんファンとしては少し寂しいけれど“格の違い”を見せつけられた感じだったわ。
 かたや東京フォーラム・1500席。かたや渋谷のライブ・シアター300席。。。まあ、太田さんはヒット曲の数でも歌唱力(あくまでも一般人の認識としての、ね!)でも、客観的に見て岩崎姐さんにはどうやっても敵わないわけで。まあ、そのあたりは仕方ないわね(苦笑)。
 岩崎さんのステージは、あくまでも姐さんの「歌」が主役で、それをストリングスを含めたバックのミュージシャンやステージスタッフがきちっとしたプロの仕事で支えている感じ。そして“あくまでも彼女の歌を聴きに来た聴衆たち”に素晴らしいステージを届けるために、宏美姐さんが歌手としてのプライドを持ってすべてを取り仕切っている、そんな印象があったのね。まさに「ベテラン歌手のリサイタル」という感じ(「ヒットメドレー」のコーナーもちゃんとあるし)。それは本当に充実した素晴らしいステージだったわ。どこか、岩崎姐さんの歌に対する真剣さが“鬼気迫る”印象さえあった(汗)。
 でもね、一方の太田さんのステージが岩崎さんのステージに比べて質が劣っていたのか、というと、決してそういうことではなくて。実は今回、それが言いたかったのだ(笑)。
 太田さんはデビュー以来変わらない、手作りでラフなステージ。舞台演出よりも、曲構成でステージを作っていくやり方。主役は太田さんの「歌」ではなく「声」。そしてバラエティに富んだ、今も色あせない素晴らしい楽曲たち。それを本人が一番よく分かっているからこその、あのステージなのだ、と思ったのよね、今回あらためて。何せ、毎回違うセットリストで連続5公演なんて、太田さんじゃなきゃ出来ないお仕事よ。それもピアノやギター演奏までこなしながらね。大切なのは、ファンと一緒に自らステキな曲を「楽しむ」こと!そんな感じね。
 タイプの違いこそあれ、同じ年にアイドルとして(同じ筒美京平の作品で)デビューした二人が、40周年を目前にして、こうしてそれぞれのアプローチで同じ時期にコンサートを開いているという現実。それが何だかとても愛おしいように思えて、そしてそうした今を一緒に迎えられている自分がとても幸せに思えた、2日間だった。