まだまだ続く?アイドルグループの時代

 今年の年間チャートが発表されましたね。
 今年もAKBファミリーとアラシでほぼ年間トップテン独占。これ、2010年から4年間ずっと同じ状況・・・。やれやれ、という感じです。昨年も書いたのですけど、先進国のヒットチャートとしてはあまりにお寂しい状況、ではないですかねぇ。。
 ただ私、今年だけはちょっと感じ方が違うのよね。それはこの1曲のおかげ。これが大好きになってしまってね。

 そう、エーケービーの「恋チュン」。うう、恥ずかしい・・。でも、好きなものは、好きなのよ!
 この曲はやはり、ユーチューブという“メディア”を最大限に活用して、様々なシロートたちによる「恋チュン」の動画を「公式」認定することで「みんなが歌えて踊れる曲」という、70年代に一世風靡したピンク・レディーの要素を初めてAKB商法の中に盛り込んだことが成功だったと思うのね。それぞれのシロート集団のぎこちないダンスはどれもどこか愛おしくて、見ていて何だが気持ちが温かくなって、幸せな気分になってしまうのだ。それが一方では彼らシロート集団の多くにとってはコストのかからない「コマーシャル」になっていることはわかっていても、“あ〜日本人って、純でイイナ”といつの間にか思わされてしまう、不思議なマジックがそこにはあって。。。悔しいけれど、この戦略は大成功だったと思う。
 この曲は年間チャートでは2位だったけれど、おそらく2013年のシングルチャートの、またおそらくAKBにとっても、代表曲になるはず。このプロモも、すごくチャーミングだしね。(初センター・指原さんの茶目っ気たっぷり且つ堂々たるパフォーマンス、そして抜群のスタイル、いいわよね。)
 ただ、AKBスタッフサイドとしては、この曲を彼女らの代表曲にするつもりはないようで、相変わらず2カ月単位のハイペースで次のシングルをリリース。そのあたり、どことなくアイドルグループ戦国時代の中での焦りとも取れるし、事務所の圧力からかセンターの娘をとっかえひっかえして売れるうちに売っておこうというような、ビジネスライクな印象もあるし、とにかくサイクルの早いこの時代の厳しさを感じずにおれない。実際、一時は芸能ニュースはエーケービー一色の様相だったマスコミも、このところ少しづつ彼女らに距離を置いているような気もするし、これからは「メンバー卒業」しか話題にならないような気もする彼女たち、来年あたりからは正直ちょっと、厳しいかもね。。
 そんなAKBファミリーをよそに、今年も絶好調だったジャニ系。オトナになったメンバーたちはバラエティや司会やドラマやCMに実に上手にばらまいて、一方で新しいグループの主要メンバーも次々とテレビ番組に仕込んでキャラ立ちさせて、その人気でグループごと引っ張っていくという、巧妙なやり方。雨後のタケノコのようにアイドルグループを送り出しながらも、絶妙な采配でつぶし合いがないのが凄いわよね。まあ、いいかげん飽和状態には近いと思うけれど、以前も書いたように、オンナにとっては王子様は何歳になっても王子様。その点では次々と目移りしていく男子よりも、永遠の少女たちをターゲットにした男性アイドルは、強いのかもね。
 改めてそんなことを思った、2013年の年の瀬でした。

 ちなみに、私にとっての今年の一枚はこれ↓でした(笑)。
ひこうき雲

ひこうき雲