メモランダム2015.8.17

 お久し振りです。今年の夏は本当に公私ともに忙しくて、まさか50過ぎてこんな毎日を送っている自分なぞ想像だにしていませんでした。
 若いころは、50も過ぎればこんな自分もきっと、立ち位置がしっかりわかっていて、これからの方向性もある程度定まった、それなりに落ち着いた人生を歩んでいるものと無責任に想像していました。それが、こんな風になるなんて・・・。いえいえ、現状に不満があるわけではなくそれなりに充実しているわけですから、これはこれで感謝なのです。ただあまりにも欲張りに動き過ぎた結果、日々処理すべき雑事が多くなり過ぎて、しっかりと日々を噛みしめる間もないままに毎日が過ぎていくことが、どこか歯がゆい感じ・・・贅沢なのかも知れませんけどね。
 

  • 「安倍政治にNO!」

 「安倍政治にNO!」という張り紙を最近よく町なかで見かけます。野党のキャンペーンのようですね。
 私、いまだに安倍くん(このヒトは"くん"付けして呼ぶのが相応しい気がするのです)は言動や態度に現れる幼稚さがキライ、というか、見ているこちらがどこか居心地悪くなってしまって、どうもダメで。そんな安倍くん、アベノミクスから始まっていわゆる「戦争法案」にしても「70年談話」にしても、内容的には必要最低限のギリギリのところで何とか形にしているところは私、ニュートラルな立場で一定の評価はしているのです。でもやはり、一国の宰相としてしっかりと国民に向かって説得力を持った言葉で語りかける"力"と確かな"自信"が、彼には圧倒的に欠けているように思えます。
 そのためかおそらく言論統制が張り巡らされている現状があって、マスコミは根拠なく"日本の良さ"を喧伝させられるばかりで何も重要なことを言えなくさせてしまったことが、現政権の失敗なのではないかと思います。世界の中で少しづつ地位を回復させていこうという取組みとは裏腹に、ここにきて目立つ報道といえば東京オリンピック関連での不始末ばかり(新国立競技場問題も、デザインパクリ問題も!トホホ・・・)。そして安倍くんをまるで腫物に触るかのように扱うマスコミの細切れな報道からは、おそらく個人としてはいまだに「美しい国」しか頭にない彼の姿が、逆にイタイほど伝わってきてしまいます。
 「安倍政治にNO!」。安倍政治などという大袈裟な主張ではなく、おそらくそんな安倍くんというイタイ人物像に対しての「NO!」なのだろうな、なんて勝手に考えています。
 

 九州電力川内原発がいつの間にシラッと再稼働です。

フクシマの廃炉に四苦八苦しているさ中、猛暑にも関わらず電力逼迫の情報も全くなかったというのに、それに相変わらず地震が頻発しているのに、あっさりと再稼働を認めてしまうこの国の支離滅裂さに、脱力感を覚えます。
 いらないでしょ?原発なんて。みんな、わかっているはずなのに。
 CO2削減の前に、核のゴミをどう処理するのか、そちらが先です。地元への経済効果を語る前に、住民の安全が先だと思うのです。
 

  • 夏の悪夢の旅

 話題の映画『ジュラシック・ワールド』観てきました。もちろん3D。
 ストーリーを楽しむというよりは、3Dで画面の臨場感を味わって、まるで夏休みに自分が本当に「ジュラシックパーク」に行ってきた、というような楽しみ方がこの映画の正しい観方のような気がします。ご都合主義で次の展開が用意に予想できるストーリーに、ケチをつけてもキリがありません(笑)。
 むしろ、少年の頃に観た「ゴジラ」のように、怪獣が主役の勧善懲悪もののエンターテインメントとして、久しぶりに「頭をカラッポにして」楽しめました。まるであの頃の夏休みに欠かせなかった「東映漫画まつり」を観たかのよう。こんな気持ち、久しく忘れていたワタシです。
映画「ジュラシック・ワールド」公式ホームページ
  

  • そして今年もひとり旅

 夏休みを頂きました。土日合わせて5日間。
 今年は仙台をベースに一泊二日で、松島まで足を伸ばしてきました。天気はあいにくで残念だったのですが、やはり誰にも束縛されず、スケジュールも真っ白なままに動き回るひとり旅は、私にとって欠かせないものになりつつあります。
 多くの家族連れやカップルに混じっての"中年男子ひとり旅"は、はたから見れば奇妙なものに思えるのかも知れませんが、そんなふうに自分を客観視する行為などほとんど無意味で、貴重な旅の愉しみを阻害するだけであることがわかり始めてきた今の私は、ただただ貪欲に、思うがままに見知らぬ土地を巡り、そして土地の美味しいものを味わうことに専念するのです(苦笑)。
 近年感じるのは、どこへ行ってもこの国は「おひとりさま」に優しい環境になってきたのかな?ということ。今回も実際に一人旅らしき人を多く見かけましたし、松島は特に古くから有数の景勝地だけあって、一人旅の客を温かく迎えてくれる風土があるそうです。そんな私も「おひとりさま、どうぞ入っていらっしゃい」とにこやかに迎えられて、冷たいビールと一緒に美味しいアナゴ丼を頂いて店を出るとにきは「こんな美味しいの、初めて食べましたよ」なんてついお世辞のひとつも言いたくなる、そんなやり取りを楽しむ余裕さえ出てきてしまうのです。世知辛い都会の日常では、なかなかそんな風にはなれません(苦笑)。
 ところで私、ひとり旅に行くと必ず出会うものがあります。それは、「黒い蝶々」なんです。それを私は、亡くなった両親が一緒に旅行に来てくれているのだ、と勝手に解釈しているのです。今回はお盆ということもあり、旅の途中、誰もいない広瀬川沿いの舗道をひとり歩いている時に私にまとわりつくように飛ぶ黒アゲハと出会って、何だかとても嬉しくて、そしてホッとした気持ちになりました。ひとり旅はきっと、近しい人たち(生きている、いないに関わらず)との関係を振り返り、その縁について思いをめぐらす旅でもあるのだと思うのです。
 
曇り空の松島の景色も風情があります。復興は進み、外国人観光客もあちこちで見かけました。
 
松島を一望できるホテルのラウンジでビール。残念ながらここには泊まってません(汗)。そして、夜は仙台の炉端焼き屋さんで、もちろん牛タンに舌鼓。青葉ギョーザも美味しかった!