メモランダム2016.6.30

  • 理性は勝つか


 私がEU離脱についてのイギリスの国民投票で離脱派が勝利したニュースを聞いたのは、職場でした。
 ワタシ、何となく“離脱派が勝つわけない”と思いこんでいましたので、それまで大して注目もせずにいたのですが、その第一報には本当にビックリしました。
 そして、何ともイヤ〜な気持ちを抱え、頭の中が漠とした不安に支配されたまま、その日を過ごしたのです。いよいよこの世界は終末に向かってカウントダウンが始まったのかも・・・みたいな。
 相変わらず民族間紛争が絶えないこの時代にあって、困難を抱えながらも多民族の緩やかな融合、世界平和の理想に向かって、何とか力を合わせて進んできたはずの欧州連合EU
 その主要国のひとつが、まさか分裂・対立の方向に自ら舵を切るなんて、考えてもみなかった私。島国根性にまみれ平和ボケした自分を反省しました。
 ただ、いざフタを開ければ、イギリス国内では離脱派からも国民投票のやり直しの声が挙がっていたり、フランス・ドイツは凛とした姿勢で臨み、スコットランドは早々と残留を宣言してくれたりして、感情に走ったイギリス国民に対して、周辺国はことごとく「理性」を前面に押し出す格好で対峙しようとしている印象があって、それだけでも救われたように感じました。
 たしかに、移民問題がまだ大きな社会問題化していない日本に住む私が、簡単にイギリス国民を批判出来ないとは思うのですが、やはり人類が共存していくためには揺るぎない「理性」と、ある部分“諦め”は必要なのではないか、と思うのです。誰もが経験したことのない「今」であること、それは万国・全人類共通なのですものね。
 

  • 美を浴びる→この生につながっている

 「美を浴びる」と言えば、インタビューで聖子さんに初めて対面したあとにマヤミキが発した言葉。う〜ん、悔しいけれど、名言かも(笑)。
 ワタシ、暇な時間を見つけては、美術館通いするのが最近のマイブームなのです。そこでまさに「美を浴びる」のが、今の自分にとっての一番のリフレッシュになっているのです。
 先日は、東京ステーションギャラリーに行って、「川端康成コレクション 伝統とモダニズム」なる企画展を鑑賞してきました(企画はすでに終了)。川端康成は知る人ぞ知る美術品のコレクターで、埴輪から国宝級の日本画まで、その審美眼に叶った素晴らしい美術品の数々が展示されていて、それは本当に贅沢な時間と空間でした。
 空間と言えば、この東京ステーションギャラリー、旧東京駅の赤レンガがそのまま展示場になっていて、とても素敵でした。美術館って、建物・空間としても“観る”べきものが沢山あるのですね(世界遺産になった上野の国立西洋美術館を筆頭に)。そこも楽しみのひとつなのです。
 
 ところで今回、「川端康成コレクション」の展示物の解説文の中で、とても心に響いた文章がありました。

 美術品、ことに古美術を見てをりますと、これを見てゐる時の自分だけがこの生につながってゐるやうな思ひがいたします。さうでない時の自分は汚辱と傷枯の生涯の果て、死の中から微かに死にさからってゐたに過ぎなかったやうな思ひもいたします。

 川端康成が、『反橋』という小説の中で、作者の分身と思える主人公の男にこう言わせているのです。
 美術館通いの楽しみが「美を浴びる」ということ、それはそれでそんな気もしていたのですが、川端の言葉「これを見ている時の自分だけがこの生につながっているような思いがする」に出会ったとたん、これこそ「ビンゴ!!」と確信したワタシでした。ノーベル賞作家の凄さがはっきりと分かった瞬間でした。
 

  • 梅雨明けが待ち遠しい

 関東はジメジメしている割には空梅雨。一方、九州は甚大な大雨被害。あまりにバランスが悪すぎです。
 一足早く、明るいアイドル・サマー・ソングで、この鬱陶しさを吹き飛ばしましょう。
 まずはキョンキョン出世作。「真っ赤な女の子」。作曲は筒美先生。名曲ですわ〜、やっぱり。驚異的にカワイいルックスと、仕方なくやってます、的な振り付けがこの頃のキョンキョンの魅力。

 続いてはちえみ。「夏色のダイアリー」。今聴くとちょっとシブイのよね、ちえみって。

 「夏色」対決ではこの人、優ちゃんね。でもここはトロピカルな「渚のライオン」を。足のラインのキレイさが驚異的。

 ちょっと先輩、ナオナオ。ワタシ、この曲が一番彼女らしくて好きかも。「夏のヒロイン」。

 さあ、トリは元祖夏娘と言えばこの人、幾重ちゃん、おっと間違い(笑)、郁恵ちゃんです。(そういえば「三段腹幾重」とか悪口言う人、いましたよね・・・)「夏のお嬢さん」もいいけど、今回は1979年の「ラブ・ジャック・サマー」。