メモランダム〜不思議なニッポン

  • マスコミのフシギ


 う〜ん、何と言えばいいのでしょう?
 やっぱり私、不思議に思えるのです。日本のマスコミ報道。
 例えば、清純で明るいキャラクターで売っていた若い女性芸能人が、妻子ある売れっ子ミュージシャンと恋仲になったら、マスコミが束になって「ゲス不倫」などという下品な言い方で本人たちを叩きまくる。そして、活動自粛にまで追い込むのです。
 その一方で、世界的に活躍している大物俳優が、妻子ある身でありながら高級バーの元ホステスとイチャイチャしているスクープ写真が出回っても、その後はマスコミは水を打ったように静まり返っています。
 弱き者はくじき、強き者にはなびく。年々それが酷くなっているような気がします。(不倫を擁護するつもりは勿論ありませんけどね・・・。)
 強き者になびく例。安倍シンゾー“大”首相が、共謀罪やモ●トモ問題についての国会答弁で、まるで癇癪持ちの子供のようにブチ切れ、人として軽蔑に値する態度を取ったとしても、それを批判するどころか、記事やニュースとして取り上げる大手報道機関は皆無です。トランプさんは現地の精神科医が人格の障害を指摘したりしていますが、この国の宰相についてもそのような分析をどなたかがしてくれないものでしょうか。(まあ、怖くて誰も記事にはしないでしょうけど。)
 ネットの記事はそのぶん少しは自由ですけれども、その中で最近、テレビドラマを批評する記事が目立つような気がします。アメリカのマスコミによくある、エンタメの辛口批評を装っているのでしょうけど、今や視聴率がせいぜい10%取れれば万々歳なテレビドラマについて、クダラナイ、演技がヘタ、見る価値ナシ、と叩きまくっても、いったい誰が得をするのでしょう?エンターテインメントの質の底上げを慮っての記事と言うならまだわかるのですが、読む方が不快になるような、弱い者いじめのような、悪口・陰口のような表現ばかりで、少しばかり辟易している私です。
 

  • 旅先で感じたフシギ


 私、縁あって先日、友人とふたりで山陰方面に旅行をして来ました。
 一日目は鳥取県に近い島根県安来にある、日本一美しい庭園を持つことで有名な、足立美術館を初めて訪問。
 二日目は、3度目となる島根の出雲大社参拝。
 一日目は好天に恵まれて、日本で一番美しいとされる庭園を堪能、と言いたいところなのですが、美しいというのはつまり、オカネをかけて手入れがされている、という意味なのかしら?と、少し複雑な思いに駆られながら“ガラスのショウウインド越しに”庭園を眺めていた私・・・。


 庭園はガラス越しに眺めるのではなく、その中を自分の足で歩きながら、風を感じ・音を感じて、その美しさを味わいたい!そう痛切に感じながら、足立美術館を後にしたのです(涙)。まあ、素敵な場所であったことには違いありませんが。
 二日目の出雲大社は、宿泊した米子市内では本降りだった雨が、出雲市そして大社前へと電車で移動するうちにみるみる小雨に変わり、参道を上るころにはすっかり雨が上がっていたという、神様からの御守護も頂いて、三度目ながら厳粛な気持ちかつ感動的な参拝をさせていただきました。そしてお参りを終えて大社を後にするころには、再び雨。やはり、自分に必要なパワースポットというのは、天気でその違いを感じることができるのですね。それが今回、はっきりとわかりました。
 ところで、今回の旅行で私が感じたフシギはそうした話ではなくて、人口密度が日本で最も低いと言われる鳥取県、そして島根県(とはいってもごく一部の都市部ですが)を今回旅行してみて、あれ?若い人たちがやけに多いゾ、と思えたこと。それを感じたのは、電車の中と、居酒屋の中(笑)。もしかすると、私が住んでいる東京の外れよりも、若い人(多くは学生さん)がとても目に付くのです。見かける人、その8割方が10代から20代の若者。そして、高齢者が極端に少ない。
 恐らく、多くの若い人たちは、生まれた土地の中学・高校で学びながら成長し、多くはその地方の比較的大きな都市にある大学や専門学校に進んでいるのでしょう。ですから、米子や松江といった地方都市では、町なかで見かける若い人が不思議なほど多いように感じるのだと思うのです。
 一方、少子化が進む東京や大阪といった大都市圏で見かけるのは、いまや中高年齢層ばかりで、逆に若者が埋もれてしまっています。しかしそれが、本当の今の日本の姿なのでしょうね。
 それぞれの土地で伸び伸びと育っている若い人たちが、その土地で生き、働き、その土地の将来を支えていけたら素晴らしいのでしょうが、現実は、その多くが大都市に働きに出て、くたびれきった大勢の大人たちの間で埋没してしまっているのかと思うと、何だか寂しく思います。
 ↓駅前の目抜き通り。人が歩いていません・・・。

 ↓とはいっても。このお刺身の新鮮さ目当てに、私は何度でも行きます(笑)(松江駅「魚心」さんの「おまかせ御膳」)

 ↓米子駅前周辺は安くて美味しい居酒屋がいっぱい。(写真は今回お邪魔した「太平記」さん)