ブレない聖子に乾杯〜Seiko Matsuda Concert Tour 2017〜


 恒例の聖子夏コン、今年は7月8日(土)の武道館公演に行ってきました。
 まずは、このニュースで驚かれた聖子ファンも多かったはず。
→「松田聖子が背中と腰を強打、武道館公演座って歌唱(日刊スポーツ)」
 そう、hiroc-fontana、まさにそんなレアなライブに居合わせていたのです。
 まず誤解なきよう断っておきますが、公演中に聖子さんが転んで負傷したわけではありません。開演前にご本人の声で「不慮の事故によりケガをしてしまったため、本日の公演は内容を一部変更してお届けせざるを得なくなりましたことをお詫びいたします・・・」といった内容のアナウンスがあって、観客は「どうしたんだろう・・・」と、騒然。
 ただ、予定通り公演は行われるということでひとまずは安堵し、開演時間にはいつもの聖子コールで本人の登場を待つばかりとなり、そして、ステージの幕が開くと、色とりどりのデイジーのお花畑の舞台のセリに、聖子さんが・・・椅子に座って登場、という形で・・・。
 どうやら、雨で転んでしまって背中と腰を強打してしまい、一時はベッドから起き上がることもできないくらいだった、というところまではご本人から説明(らしきもの)はあったのだけど、どこで、いつ、どのようにケガをして、今がどんな状態なのか、といったマスコミが喜びそうな詳細なハナシは、黙秘権執行で(苦笑)、観客にも明かされず。。
 ひな壇から降りてくる時には、ダンサーの男性に支えられて一歩一歩ひきずって歩く姿に、きっと痛みがひどいのだろうな〜と想像しつつ、「転んじゃったんです。皆さんも、気をつけてね。」と言ってガハハと笑い飛ばす姿に、ワタシ、何だか感動しちゃって。
 結局は、そんなコンディションで2時間超のステージをやり遂げた聖子さん。いつもは舞台を右から左に駆け回る、終盤のヒットメドレーコーナーでは、機材用台車の上に乗せた“アリスの椅子”(←聖子たん命名)に座り、左へ右へ台車で移動しながらファンに手を振る聖子たん。たしかに見た目は少し滑稽でもあったけれど、まるでそんなことなど気にも留めずに、この日を楽しみに集まって来たファンの期待に応え、その責任を果たすことに人生を懸ける「凄み」を昨日の聖子さんから感じたのは事実で。Seiko Matsuda Concert Tour 2016「Shining Star」 [DVD]
 アコースティックコーナーでナマで歌った曲の数々(ご本人曰く100年ぶりに歌ったという(笑)レア曲あり)。椅子に座ったままで、背中や腰を痛めた状態で、あそこまで声が出せるのはシンガーとしてやっぱりスゴイ、と改めて感動したhiroc-fontanaでした。声の方も「JAZZ」以降、何だか独特のベルベット・ボイスが進化してきている感じも。
 何より、そんな聖子さんを応援するファンの想いと聖子さんのファンへの想いが一体になった、エンディングのメドレーでのこれまでにない盛り上がりは(もちろん私も一緒に歌い、振り付けに合わせて踊りました(#^.^#))、ご本人のケガなど全く感じさせぬもので、やっぱりこの人、聴衆の心をつかむスターオーラが半端じゃないな、と唸らされましたわ。
 口パクだから2時間続けられたんでしょ?とか、ワンパターンで手抜きのステージよね、とか、いつもならつい出てしまうそんなイジワルな見方を完全に払拭するような、「世紀の大スター・松田聖子、ここにあり」を見せられた気がしましたわ。完敗、いや、ここは、乾杯!(祝杯)です。
 今年の聖子夏コン、本当に行って良かったですわ。ありがとう、聖子さん。感謝です。
 しばらくは、後遺症が残ったりしないように、くれぐれも大事にして欲しい。

Daisy(初回限定盤A)(DVD付)

Daisy(初回限定盤A)(DVD付)