「強くなれ。」〜BGMはユーミン〜
例えば、 フォローのきかないトンデモない失言をしてしまったときとか。
日常のある瞬間に何故かふと、急に自分だけが仲間外れになっているように思えてしまったり、とか。
何もする事がなくて、誰からも連絡がなくて、独りぼっちの淋しさがヒリヒリと滲みる休日とか。
五十路の自分が、いまだにティーンエイジャーのように心を乱し、アレコレと思い煩うとき…
無意識に、こう思うのです。
もっと強くならないといけない、と。
明日になれば あなたに会える
そう ただそれだけのために
もっと素直に もっと優しく
もっと強くなろうとして来た
(「幸せになるために」より 詞:松任谷由実)
40代に突入したばかりのころ、歳をとるのは悪くないな、なんて無邪気に思っていました。場数を踏んでいく事で、物事や他人への抵抗力が自然について、生きるのがどんどんラクになっていく気がしていたから…。
でもそれは思い過ごしだったと、今は痛切に思うのです。
五十路に入ってもなお、日々の些事に思い悩み、周囲の反応に一喜一憂している自分がいるから。
もっともっと、強くならないといけない、のか。。。
心から 幸せ祈れば
会いたくなるけれど
今度こそ 強くゆっくりと 自分を生きてゆこうね
(「私らしく」より 詞:松任谷由実)
本当に、本当に、強くなりたいのか? そんな自問自答を繰り返しています。
些細なことにいちいち反応してしまう自分は、確かにとても厄介で。
でもその一方で、私が強くなりたがっているというのは、そうして「思い煩う自分がただイヤなだけ」なのかもしれない。そんなふうにも思えてくるのです。
強くなる もっと強くなれば
忘れずにいられる つらくても もっとあとになれば
やるせなく思える
(「ひとつの恋が終るとき」より 詞:松任谷由実)
心の行方を真正面から受け止めてなお、何者をも傷つけず、そして自らも傷つかないように。
もしかすると本当の(秘めた)強さとは、そうした「心のしなやかさ」なのかもしれません。
それこそ、私が欲しているもののように、思えてきました。