スタア聖子は何処へ向かう

 間もなくデビュー39年目を迎える聖子たん。ここのところ、周辺の動きが少しだけ賑やかな感じ。
 80年代のシングルパッケージ『Seiko Matsuda sweet daysSeiko Matsuda sweet days(完全生産限定盤)、そして1997年に夭逝したアレンジャー・大村雅朗氏の追悼盤『SEIKO MEOMORIESSEIKO MEMORIES ~Masaaki Omura Works~と、2カ月連続の編集アルバムを発売。
 どちらも的を得た企画がファンに受け入れられたようで、セイコ作品では久々に「あ○ゾン」で☆が五つ。
 私は後者、大村さんの作品集を入手したのだけど、ボーナストラックの「櫻の園」(マッキーによるリアレンジ)以外はすべて別のパッケージで持っている(曲によっては収録されているCDが5枚くらいあるのよね・・・汗)聴き慣れた曲ばかりながら、そこはやはり大村さん、80年代の聖子サウンドの中心人物だけあって、こうしてシングル曲・アルバム曲入り混じっての「王道・聖子ソングス」が次々流れてくると、ついつい、最後まで聴いてしまうのよね・・・不思議。
 つまりね、近年の聖子さんのマンネリぶりや頑固なまでの変わらなさに文句ばかり言いながら、そういう自分こそが結局は、80年代の聖子サウンドの魅力に今だ捕らわれているわけで。こっちの耳も結局は80年代のままなのよね。きっと。
 とは言え、やっぱりそれだけのパワーがあの頃の聖子サウンド&聖子ソングスにはあるわけでね。だからこそいまだに手を変え品を変えで編集アルバムが発売できてしまう稀有な歌手として君臨しているのよね。
 
 そして、作詞家生活48年目(!)を迎えた松本隆さんの特集番組(3/6NHK「うたコン」〜作詞家・松本隆の世界)で久々のテレビ出演を果たした聖子さん。松本さんをはじめ薬師丸たん、アグネス、原田真二さんなどがNHKホールのステージに登場するなか、なぜかホール近くの高層ビルの展望室めいた場所からの中継で出演する大スタア、セイコ!別格扱いね。主役の松本さんさえステージ上にいるというのに、セイコたんのこの特別扱いはナニ??と感じた視聴者はきっと多かったように思う。
 聖子がそう要求したのはほぼ間違いないながら(苦笑)、NHKサイドとしても、松本先生のトリビュート番組だからこそ聖子さんが「フツーの歌番組」へ出演いただけるわけで、「演出はについては聖子さんのご要望に存分にお答えしますよ」的な、それこそ“忖度”が大いに働いた可能性が高いわね。正直、今ではファンであるワタシにも、それくらい「大スタア」になり過ぎた聖子のイメージが「ステージ上でのひな壇にその他大勢の歌手とともに座っている聖子たん」の姿を、もはや想像できなくさせている気もする。そう、今や“孤高”とも言うべき聖子さん、これからどうするのかしら?
 番組で披露した曲は、松本トリビュートコーナーでは「Sweet Memories」のジャズ・バージョン(録画&ナマうた)と、本人のオリジナル・ステージでは昨年のアルバム『SEIKO JAZZ』から「星に願いを」(おそらく口パク)の2曲で、ジャズ・ミュージシャンとストリングスの生演奏をバックにフル・コーラスを歌ってくれて、ボーカルはいつものモッタリした歌い方ながら、特に「Sweet Memories」は、久々に聴いた人には本来の歌の巧さをしっかりアピールできたかも、と思える集中力あるパフォーマンスで合格点でしたわ。その意味では、ナマのステージではなくて事前の録画でのパフォーマンスだったのは、正解ね。
 そう、大甘なファンであるワタシは、セイコたんの出演が録画だったのも中継だったのも、すべてご本人による「ベストなパフォーマンスを皆様にお見せしたいので。聖子❤」というメッセージとして捉えてしまったわけよね、結局。
 
 さて、早くも、新録のポップスアルバムの発売が6月6日と告知されました。今年はどんなトンデモ・タイトルな曲たちが用意されているのか、それだけが、楽しみですわ(苦笑)。
 そして、そろそろ、過去のTV出演映像集がリリースされてもいい頃よね。期待しすぎずに、期待しておきますわ。
 
 さて、このとりとめない記事の最後に『SEIKO MEOMORIES』収録曲の中で、過去の特集記事「セイコ・ソングス」で取り上げた曲をリンクしておきますね。
黄色いカーディガン
パシフィック
Sailing
ジングルベルも聞こえない
メディテーション