晩秋、JAZZに耽る

 深まり行く秋。たまにはJazzでもいかが?ということでhiroc-fontanaおすすめのJazzアルバムをご紹介します。このブログは一応歌謡ブログ、のつもりではあるんですが、たまにはいいでしょ?
 ひとくちにJazzとは言っても、とても間口が広くて、正直どこから手をつけていいかわからなくて、なんて人も多いと思う。でもご安心。エラソーに「オススメ」、なんて言ってる俺もJazzで薀蓄を語れるほどたくさんを聴いているわけじゃないし、今回ご紹介するのも本当にスタンダードな盤ばかりです。(本格的なJazzファンにはバカにされちゃうかな?)
 でもね、秋の朝のきりっとした爽やかさとか、秋の夜長のしんみりとした静けさを愛する俺としては、なぜか毎年この季節になると無性にJazzを聞きたくなるのよね。
 ミュージシャンがその一瞬のひらめきで紡ぎだす美しいメロディー、フレーズ。その音色が、聴くもの一人ひとりに、言葉では語りつくせないイマジネーションを呼び覚ましてくれる。そんな、演奏者と聴衆との魂の共鳴が、Jazzの楽しみ。深まる秋を感じつつたまには部屋にひとり、Jazzに浸りながら、“lonsome-happy”な時間を過ごしてみてはいかがでしょう?
Workin' With the Miles Davis QuintetNo Sun in VeniceWaltz for Debby
Blue Trainサムシング・クールナット・キング・コール・ベストStraight Ahead枯葉ブルースエットサキソフォン・コロッサス

左上より
ビル・エヴァンス『Waltz for Debby』
どこまでも繊細でリリカル。それでいて分かり易く美しいメロディー。Jazzは小難しい音楽という先入観からきっとあなたを解放してくれるはず。Jazz入門編として大プッシュの名盤です。
MJQ『No Sun in Venice』:
2曲目「ONE NEBER KNOWS(人知れず)」は究極の名曲。無音の箇所にさえ「静寂」という音を感じさせる、これはまるで水墨画のような芸術作品です。
マイルス・デイヴィス『WORKIN'』:
帝王マイルスの名盤は数え切れないほどあるけれど、この作品の冒頭「IT ENTERED MY MIND」の美しさは格別。
ジューン・クリスティ『Something Cool』:
女性ボーカルです。この人のハスキーな歌声に、私は澄み切った青空の爽やかさと同時に、どことなく哀しさを感じるのです。
ジョン・コルトレーン『BLUE TRAIN』
晩年はそれこそ「小難しい音楽」にはまり込むコルトレーンですが、2曲目「Moment Notice」の爽やかで熱い4ビートは“青春”そのもののように感じます。
カウント・ベイシー『BASIE STRAIGHT AHEAD』
ビッグ・バンド。優しくてユーモアたっぷりのカウントおじちゃんの音楽は本当に楽しくて、聴いていると自然に体がスウィングしてきます。
ナット・キング・コール『Best』
魅惑のベルベット・ヴォイス。この人はカラダが楽器、という感じ。
カーティス・フラー『BLUESette』
秋の夜長にオススメNo1アルバム。切ないサックスと温かみのあるトロンボーンの音色はオトナのムード満点です。メロディーの切なさに胸がかきむしられる。
チェット・ベイカー『She Was Too Good To Me』
この人はゲイで、ジェームス・ディーンばりのハンサム・ボーイ(*追記:ゲイだとばっかりおもっていたのだけど、実際はそうじゃないみたい。ゴメンナサイ)。まるでハミングするような感じのトランペットもいいけど、ちょっと「ナル」が入った軟弱なボーカルも素敵。
ソニー・ロリンズ『SAXOPHONE COLOSSUS』
このアルバムを聴けば、ゴリゴリ鳴り響くサックスの音色は、歌手が歌う「歌」以上に饒舌であることに、あなたもきっと気付くはず。