メールの相性

 1年くらい音信不通だった友達から突然、メールが来たのね。「お元気ですか?」というタイトルだけを見て、「何だろう?」「久しぶりに会いたいってことかしら?」とか「もしや結婚したとか?」なんて思いをめぐらせつつ、わくわくしながらメールを開くと、
 「イスタンブールに旅行してきました。楽しかったですよ。」
とかいう内容で。
 うん、確かにずっと前に「いつかトルコに旅行に行きたいね」なんてことを話していたんだっけ。それを覚えていてくれたのは嬉しかったのだけど・・
 メールの内容としては、特に「旅行に行った」という報告以外は、
「○○がオススメなので、hiroc-fontanaさんも是非行ってみてくださいね」
とかいう旅行情報でもなし、
「お土産買ってきたので久しぶりに会いませんか」
ということでもないし(笑)、何だか意味の分からないメールだった。
 そういえば、以前からこの人とのメールのやりとりでは、意思疎通が上手くいかなくって何度もトラブったんだっけ。それを思い出した。


 メールの相性、ってあると思う。実際に会えば何のわだかまりもないのに、メールだけだと、何だかイラっとくる人。そういう人、いません?


 例えば、相手が元気にやってるかな?と思ってさりげなくこちらの近況などもはさみつつ、たまには会いませんか?なんて打って送ったとする。そんなとき、俺の中では、久しぶりだし、相手の存在を思ってこそのメールだし「メールありがとう〜」くらいの返事をどうしても期待しちゃうのね。だって、俺がそんなメールもらったら、嬉しいもん。だけど、彼から帰ってくるメールときたら
「毎日イライラしてる!↓↓↓↓」
とかの、そっけない1行メールだったりするのよね。
 もちろん俺だって、忙しくてイライラが続いているときに、疎遠になっていた友達からメールが来たら、返事は後回しにしたり、簡単な内容で済ませてしまうこともあるのだけど、やっぱり書き出しの挨拶ぐらい(「久しぶりだね〜」とか)は忘れないし、「会おうね」と書かれていたら「今は忙しいから申し訳ないけど、落ち着いたら連絡するね」くらいの返事は必ず書く。だって、メールだって「会話」だから、問いかけにはちゃんと答えるのが礼儀だもの。

 思えば、今お付き合いしている人と、滅多に会えないにもかかわらず関係が上手くいっている大きな理由の一つが「メールの相性なのかも」と思う。会えないからこそメールの内容が重要なのであって、その中で相手とのコミュニケーションをいかに親密に取れるか、中でも的確なレスポンスというのが大切だ、と思うのよね。
 そう言えば、今まで別れた相手はみんな、メールの相性があまり良くなかった、といえるのかも。
 「感性」の問題、なのかしらね。