記憶の底にうずもれた名曲(?)たち〜本編

 さて、昨日の続き、本編です。ちなみにタイトルに(?)がついているのは、あくまでもhiroc-fontanaの独断によるものだから。子供の頃、テレビで何となく見聞きして「ああ、いい歌〜」みたいに思って当時は大好きだったんだけど、あとで調べたら実はそんなにヒットしていなかった曲たち。あ〜、そういえばあった、こんな曲・・・みたいに思ってくれたら嬉しいです。
 では早速参りましょう。


 岡崎友紀さんの傑作コメディー・ドラマ主題歌。この曲も21世紀になって“ソフト・ロックの傑作”なんて一部で再評価されましたけど、このドリーミイなサウンドとタイトルロールがまたピッタリ合ってて、いいですよね。あれほど人気があった岡崎友紀さんが、ヒット曲、と言う面ではトップテンにはかすりもしなかったのが、不思議。


 ミネンコさん、当時PTAが低俗番組と言って眉をしかめた伝説の番組「うわさのチャンネル」で、振袖にリボンつけて「チチモメ〜」なんて叫んでましたっけ。あげくにハリセンでバンバン叩かれて。そんなヘンなガイジン、ミネンコが真面目にソウルフルに歌い上げたこの曲、俺、大好きだったのよね。彼女の中にこんな熱い魂を見出したスタッフに脱帽ね。サビはちょっとテレサの「時の流れに〜」に似てるけど、リリースはこっちが先だからね。


 (中条きよしさんじゃなくって、あべ静江さんですからね!)
 清楚な美人歌手として新人賞総なめだったあべさんですけど、チャートでの成績はさほどでもなかったみたいなんですね。このメロウな名バラードも、思ったより成績はふるいませんでした。好きだったんだけどな。今では銀座のやり手ママみたいになっちゃった(笑)あべ静江さんだけど、この頃はホント、お美しかったですね。まるで沢尻さんみたい(あ、そういえばおふたりの性格にも共通点あり、かしら?)。

  • 茶木みやこまぼろしの人」(1977年 詞:寺山寿和 曲:茶木みやこ)

 これはね、土曜の夜に放送されていた人気ドラマ「横溝正史シリーズ」の主題歌。「犬神家の一族」「獄門島」「悪魔の手毬唄」などなど、おどろおどろしい殺人シーン満載のドラマのBGMとして、このミステリアスな曲がとてもハマッてたんですよね。週末の夜、家族みんなでドラマに釘付けだった頃の思い出の名曲。でも曲の方はドラマほどヒットしませんでした(涙)。当時のドラマの雰囲気とともにお楽しみください。

  • 優雅処女航海」(1974年 詞:有馬三恵子 曲:筒美京平


 台湾出身の優雅(ゆうや)。フィーフィー、アグネス、テレサなど、当時、アジアの歌手たちが次々デビューして成功していたのだけど、そのムーブメントの最後期にデビューしたせいか、実力の割には成功しなかった人なのよね。デビュー曲である「処女航海」は有馬・筒美の最強コンビによるスティービー・ワンダーばりのファンキー・チューンで、パンパカパンパカ・パッパパーラッ!ていうリズムがクセになる知られざる傑作。でも優雅さんのその独特な発音と、口角上げて歌うそのお姿は、どことなくキワモノっぽくて子供心にちょっと引いたんだけど、今思うとサウンド的にもルックス的にも岩崎宏美さんを1年先取りしていただけなのかもね(笑)。

  • 惣領智子終わりのない歌」(1978年 詞:及川恒平 曲:惣領泰則)


 ドラマ主題歌でしたね。当時、ラジオを中心によくかかってました。今だったら、こんな壮大なバラードでも受け入れられたでしょうけど、当時は小ヒットで終わりました。そろそろ誰かがカバーしそうな曲。

  • サーカスアムール」(1979年 詞:竜真知子 曲:滝沢洋一)


 「Mr.サマータイム」で脚光を浴びたサーカスの3rdシングル。こちらはより歌謡曲的に自然に流れるマイナー・メロディーで、“そうよ男と女 哀しいの〜”あたりの必殺コーラスが絶妙な名曲だと思うんだけど、曲調が地味だったせいか、成績も地味に終わったのよね。


 ピアノ弾きながら、腰ふりながら、髪振り乱して(?)歌うそのお姿は、ちょっとエキセントリックな感じがしてなんだかキモイ、当時中学生の俺にはそんな印象だった越美晴さん。今思うとね、美晴さん「うしろの百太郎」に似ていたから恐かったのかも、なんて思う(笑)。でもこのサード・シングルは何故か好きでした。

 これはね、ホントに当時名曲だと思ったんだけど、今聴くととやっぱり「歌謡曲の王道」なのね(笑)。いい曲だけどね。アキナが「歌姫」でカバーしたりして、一部では根強い人気がある曲みたいだけど、当時は全然売れなかったのよね。
 この時期にぴったりの曲で、今回は締めくくり。