女王さまに謁見〜Yuming SURF&SNOW in Naeba Vol.31

 ワタシ、先週の連休を使って、生まれて初めて女王さまに謁見して参りました。
 苗場で。そう、ユーミンです!“SURF&SNOW in Naeba”も31年目だそうで。SURF&SNOW同名のアルバムが1980年発売だから、そうなるわけよね!hiroc-fontana、もちろん初体験。
 さて苗場といえばスキー。俺の周りで「スキー行ったバナシ」する人を見かけなくなって久しい。行く前は正直言ってね、苗プリも熱海みたいにすっかり寂れちゃってたりするのかしら、とか、それに加えて、ユーミンも今やかつての勢いはないし、かの“プラチナ”コンサートといえども、どこか場末感が漂っちゃってたりしたらイヤだわ・・・なんて勝手に想像していたのね。
 でも、いざ苗場に着いたら相変わらずスキー客で賑わっていたし、ナイターのゲレンデをバックに輝くプリンスホテルは十分に華やいだ雰囲気を醸し出していたし、コンサートの開場時間の21時頃になれば、会場周辺はいかにも“ユーミンファンです”と言いたげなノーブルなオトナたち(もちろんオシャレでガタイのいいお仲間さんたちも)でイッパイになって、ここだけはまだバブルが続いてるのかしら?みたいな(ちょっとオーバーだけどね 笑)。
 ライブハウスを少し大きくしたくらいのユーミン専用(!)コンサート会場に入ると、目の前の横長のステージには歪んだお城に壊れたかぼちゃの馬車の大掛かりなセット。否応なく期待感が膨らむ。そして、21時半を過ぎた頃にいよいよ女王登場!至近距離にユーミンがいる!これがナエバなのね。まばゆいライトの中、シンデレラというより魔女(!)のような黒いコスチュームで登場したユーミン。初めはちょっと動きに固さが見え隠れして、声の調子もイマイチだったけど、次第にそのオーラに飲み込まれる気がしてくる。それがすごい。
 こんなに、歌が下手なのに!ルックスも・・・なのに!歳も・・・なのに!(ディープなユーミンファンの方、ごめんなさいね 笑)
 見事に計算されつくしたステージ演出のもと、若いバックボーカル隊に負けじと歌い・踊るユーミンは、そんなマイナス要素など物ともしない圧倒的な存在感で、初めてライブ体験した俺でも有無を言わせず魅了させられる。そう、この魅力こそがユーミンが40年に亘って日本の音楽界をリードして来た証左ね。そしてもう一度夢見るだろう (AND I WILL DREAM AGAIN.)
 途中のリクエストコーナーでは、抽選で選ばれた観客をステージに上げて、その曲にまつわるエピソードを巧みなトークで引き出して皆を楽しませたり。途中、ピアノ弾き語りで荒井由実時代の名曲を聴かせてくれたり。終盤は「ANNIVERSARY」「真珠のピアス」「BLIZZARD」「DESTINY」と有名曲で盛り上げてみんなをノリノリにさせたあと、再三のアンコールに応えてしっとりと名曲「経る時」(hiroc-fontanaの大好きな曲!)で締めくくり・・・と。終演は午前零時を回ったころで、もう、お腹いっぱい大満足のステージでしたわ。これは嵌るわ。リピーター続出も頷ける。(ちなみに今回誘ってくれた友達もリピーター。)
 なにより、最後は涙ぐみながら「40年も続けられてきたワタシは幸せなシンデレラ。ここまで支えて下さったファンの皆様(王子様)に感謝します。」なんてことをちょっとテレながら話すユーミンには、本当に豊かな人間性がにじみ出ていて、世間で言われているような“気位の高い女王様”だけでは決してないことが伝わってきたのよね。こっちも何だかジーンとしちゃった。
(エピローグ)
 振り返るとね、高校生の頃に親友の男の子に淡い恋心を抱いていたときによく聴いていたのが『Pearl Pierce』、浪人生として悶々とした毎日を過ごしていたときに聴いて救われたのが『REINCARNATION』で、大学時代に合コンで知り合った女の子に借りたのが『NO SIDE』だったり、就職して若い仲間でスキーに行ったときの思い出のアルバムが『天国のドア』だったり・・・。80年代の俺はずっとユーミンを聴いていたのよね。それが90年代からだんだん聴かなくなって。。。
 でも、ユーミンが曲を書いてくれなければ、松田聖子さんのファンにもなっていなかったと思うし、だとするとこのブログだって書いてなかったかもしれないのよね(笑)。ユーミン、今さらながら、ありがとう。苗場、また来年も行けたら行きたいわ。
ファンサイト「ユーミン苗場2011

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