ベストテン・クラシックス〜1996年7月

 お久しぶりのこの企画、今回は今から18年前のチャートを振り返ります。90'sメガヒット時代のど真ん中のこの年、個人的にはニガテな90年代でありますが、こうして眺めてみると、結構印象的なヒット曲が多かった年のような気がします(「名もなき詩」「チェリー」「I'm Proud」「バンザイ」etc.みんな好き)。
 時代的にはバブル崩壊後の不景気が続いていて(山一証券の破綻はこの翌年でした)、この国全体が元気のない時代ではありましたけれども、どこかやけっぱちな状況に陥っている現代からすれば、このころはまだまだ70年代〜80年代の成長期の頃の日本にあった「秩序」が残っていたのかもしれないな、なんて、この安定感のあるチャートを眺めながら、思ったりもしました。
 私自身がちょうどこのころ、独り暮らしを始めて5年が経過して、ようやく私生活が安定してきたころでしたから、余計にそんな風に感じるのかも知れませんけどね。
 
 ではトップテンを紹介してまいります。 
 まずは第10位。先週と変わらず、ZEROゼロから歩き出そう」です。ZEROは兄妹デュオで、この曲は彼らの唯一のトップテンヒット。安室ちゃんが出演したチョコレートのCMソングとしてスマッシュヒットしました。ごめんなさい、ワタシ、この曲まったく記憶にありませんでした(汗)。

 
 続いて第9位は、13位からトップテンに返り咲き。シャ乱Qいいわけ」です。この曲、5月の第1週に3位に初登場、以来じわじわと順位を「下げて(笑)」6月末には圏外に。しかし7月に入って異例の復活でふたたびトップテン入りして、最終的にはミリオンに迫る売り上げを記録しました。最高位9位ながらミリオンを獲得した出世作シングルベッド」をはじめ、1位獲得数こそ少ないものの、粘り強いチャートアクションこそがシャ乱Qの真骨頂と言えるのかも。

 
 第8位!先週と変わらず、hitomiさんの5thシングル、「In The Future」です。35万枚を売り上げ、セールス的には彼女の代表曲のひとつと言って良いでしょう。(個人的にはこの曲の次にリリースされた「by myself」の方が好きなんですけどね。)曲は当時乗りにノッていたコムロさん。この曲もどちらかと言えば「ノリ」一発勝負!という印象も無きにしも非ず(苦笑)。それにしても、近年の彼女のママタレ的な活動には、ちょっと・・・ですね。
→動画は外部リンクになります。
 
 さて、続いて第7位も先週と変わらずで、相川七瀬さんの4thシングル「BREAK OUT!」です。前年11月の「夢見る少女じゃいられない」(最高位12位)のデビュー後、徐々に最高位を上げてこの曲は最高4位まで行きました。この曲の次にリリースした「恋心」でミリオン達成、トップアーティストの仲間入りをして2000年代後半まで活躍することになるわけですが、ゴメンナサイ、私、この人の音楽ちょっとニガテでした(苦笑)。(SKEとの共演動画で誤魔化しちゃいます。またまたゴメンナサイ。)

 
 第6位は4位からダウン、「Hey! Ladies&GentlemenTRFです。「EZ DO DANCE」のデビュー&ブレイクから3年。95年前半まではミリオンヒットの連続だった彼らも息切れ感が漂い始めたこのころ。コムロくんの興味はすでに朋ちゃんとGlobeに完全シフト!という感じで、この曲にもどこか“やっつけ感”が・・・。そう言えば最近バラエティでDJ・KOOさんをよくお見かけしますけど、その天然なオヤジっぷりに時代を感じる今日このごろだったりします。

 トップ5に突入!1ランクアップの第5位PUFFYのデビューヒット「アジアの純真」です。作詞にヨースイさん、作曲とプロデュースが奥田民生兄さんというゴーカなメンツがバックに控えていて話題でしたね。年間チャート15位、105万枚のミリオンヒット。全体に漂う“ユルさ”が、90年代っぽいかも、いま振り返ると。

 そして第4位は初登場、PUFFYで名を上げた奥田民生さんご本人。「イージュー★ライダー」です。ワタシこの曲、結構カラオケでも歌いましたわ。当時“イージュー=30代”でしたしね。それがもう五十・・ああ、ホント、時が過ぎるのって、早いわね。

 
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ではここでベストテン圏外の11位〜20位のご紹介。
11位 Real Thing Shakes (B'z)
12位 ALICE (MY LITTLE LOVER
13位 My Love Your Love (渡辺美里
14位 NICE TO MEET YOU/I WISH (L-R)
15位 ラ ラ サンシャイン (森高千里
16位 あなたに逢いたくて〜Missing You〜(松田聖子
17位 君を忘れない (松山千春
18位 愛の才能 (川本真琴
19位 夢で逢えたら (ラッツ&スター)
20位 MIND CIRCUS中谷美紀
ここではやっぱり、我らが聖子たん。デビュー17年目にして、このメンツの中でミリオンヒットを飛ばしたのはスゴイですわ。
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 いよいよトップ3!第3位は先週と変わらず、サザンオールスターズ愛の言霊〜Spiritual Message」です。うわ〜懐かしい。売上138万枚で、年間チャートも堂々7位のメガヒット。78年デビューのサザン、本来はアクの強いバンドで、あの頃からサウンドも大きく変わらないのに、こうして90年代のメガヒット時代も軽々と乗り超えて2014年の今もジャパニーズ・バンドの頂点に君臨しているというのがファンの一人として正直、不思議な感じもします。
外部リンク
 
 続いて第2位アムロちゃんです。「You're My Sunshine」。2週連続トップの座を明け渡しての2位。個人的にはこの1曲前の「Don't Wanna Cry」が大好きだったもので、当初はイマイチな印象だったこの曲ですけど、今聴くと、緩急使い分けたなかなかの聴きものですわね。ピチピチと若さはちきれんばかりの安室ちゃんのテンション高いボーカルも、いい。累積売上110万枚、年間チャート13位という立派な成績でした。

 さて、いよいよ第1位!5週連続の2位から1位へ上り詰めたのは「LA・LA・LA LOVE SONG」。久保田利伸 with NAOMI CAMPBELLです。ご存じキムタクのドラマ「ロンバケ」主題歌として累計売上184万枚、年間チャート第3位の大ヒット。なぜNaomiがここにいるの?という素朴な疑問は未だ解決されてませんが(笑)今聴いても新鮮な、名曲です。

  
 今回のチャート、いかがでしたか?90年代中盤、つい最近のようでいて、結構ムカシ。ミョーに「時代の移り変わり」を感じさせるチャートでしたね。