【90万PV記念】〜ソングライター聖子作品ベストテン

Dream & Fantasy (初回限定盤A)(CD+フォトブック+本人楽曲解説付き歌詞カード)
 80万ページビュー(PV)から約半年、このたび90万PVに到達しました。実はこの6月、ユニークアクセス数ではブログ開設以来最高件数(月間10,000件超)を記録しました。更新を怠けているにもかかわらず(苦笑)、アクセスは確実に増えておりまして、本当にありがたいことです。皆様に改めて御礼申し上げます。
 6月に最高アクセス数を記録したのは、以前に記事にした通り、聖子さんのテレビ出演(NHK「SONGS」)効果であるのは明白で、そもそもこれまでこのブログを読んで頂いた皆様の多くも聖子ファンでしょうから、私としては聖子さんサマサマ。ということで、90万PV記念の記事は聖子さん特集にしました。
 名付けて「ソングライター聖子作品ベストテン」。
 そう、セルフ期に入ってからの聖子作品でベストテンを作ってみました。それも、作詞・作曲両方に“Seiko Matsuda”のクレジットがある作品に絞って・・・。(作詞のみ、または作曲のみの作品を外して、あえてハードルを高くしてみました。)そうして選んでみたら・・・いや〜、思ったよりも大変でした!(笑)。だってね。。。とにかく似たような曲がやたら多い!(例→「ありがとう」「あなたにありがとう」「しあわせをありがとう」・・・・。)
 とは言え、これほど聖子たんのセルフ作品を真剣に聴いたことはこれまで一度も無かったことは確かで、いわば「お宝探偵団」のような意気込みで隠れた名曲を探すのはそれなりに楽しい作業ではありましたけれども(苦笑)。
 
 では、参りましょう。ソングライター聖子、ベストテン!(ごめんなさい。順位はつけられないので、年代ごとに紹介しますね。)あくまでもhiroc-fontanaの好みで選曲しておりますので、もし“もっとイイ曲があるわよ!!”という方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントくださいね。それがもしかしたら、聖子たんへのイチバンの応援になるかも。(あなたがあくまで、セルフ聖子を応援したいのならばねっ!!(笑))
※なお、一部の曲解説は以前の記事からの転用です。ご容赦下さいませ。
 
1「永遠の島」(1992年『1992 Nouvelle Vague』)
1992 Nouvelle Vague
 聖子たんお得意の、哀愁バラード。サビの「「♪ 今この星のきらめきで」のあたりの意表を衝いた転調をはじめ、メロディー展開に独特のヒネリがあって耳に残る作品。今聴き直すととても丁寧に作り込まれていて、これはセルフ黎明期ならでは。
 
2「A Touch Of Destiny」(1993年『DIAMOND EXPRESSION』)
Diamond Expression
 インパクトある前サビのフレーズで始まるシャッフル・ビートのポップス。こちらもセルフ初期らしく詞曲ともに、それなりに「考えて」作っている印象。メジャー・マイナーのメロディーと、英語と日本語が入り混じった歌詞が見事にリンクして、高いテンションをキープしたまま最後まで聴けるセルフ期の数少ない作品のひとつ(苦笑)。
 
3「There For You」(1994年『Glorious Revolution』)Glorious Revolution
 イケイケな印象のアルバム『Glorious Revolution』から、こちらはクールな打ち込みのイントロから冴えわたる中村氏のアレンジが白眉。“I will be there for you”のサビで転調するところもカッコイイし、あえて基音に戻らないエンディングも良いアイディア。これは今回聴き直して、改めて仕上がりの良さに唸らされた佳曲。当時の聖子、結構いい仕事してたのかもな〜。
 
4「切なすぎる心」(1997年『My Story』)
My Story(紙ジャケット仕様)
 これは隠れた傑作バラード。イントロ、歌いだしともに意表をつくコードで導入し、サビ前も意図的にテンポをずらしたりで、バラードながら中々テンション高いつくり。ちなみに“切なすぎる心”とは、愛する彼の、別の彼女への(一方的な)恋心であると同時に、主人公である「私(♀)」の、彼への恋心でもあるという、わけのわからない(ゆえに妙にテンション高い)設定。歌詞の方は、消化不良でアウト!
  
5「Why Say Goodbye」(1997年『Sweetest Time』)
Sweetest Time(紙ジャケット仕様)
 ミニアルバム『Sweetest Time』より。これはね、なんと言ってもJapanese Versionが素晴らしい。サラリとしたボーカルに漂う哀愁密度が半端なくて、陳腐な詞さえも高尚に響いて胸に迫ってくる名唱。ただし「Can’t Say Goodbye」「I’m Gonna Say Goodbye」「たそがれにSay Good-bye」「Rock'n'roll Good-bye」など、類似タイトル多数のため、お間違えの無いよう。
 
6「Forever」(1998年『Forever』)
Forever(紙ジャケット仕様)
 セルフ期の傑作アルバムというとやはり1998年の『Forever』がダントツ(と思っているのだ)。オープニング曲のこの曲は、ラジオのチューニング音(イメージ)からアコギのカッティングのみのイントロがフェードインしてくる。乾いているがどことなく哀愁を帯びたギターのフレーズが荒涼とした砂漠をイメージさせる。アメリカン・ドリームとも重なる聖子さんのストレートな詞も孤独を感じさせながら力強くて、元気づけられる作品。

 
7「I Love You」(1998年『Forever』)
Forever(紙ジャケット仕様)
 アレンジは小倉良&栗生直樹。ピアノをメインにシンプルなバラードと思いきや、これは隠れた名曲。クラシカルな美しいメロディーの素晴らしさもさることながら、間奏でキイチェンジして壮大に入ってくるストリングスと、そのあとシンプルなバックに戻ってブリッジから入ってくるセイコさんの清楚な歌声は80年代後半「SUPUREME」の頃を彷彿とさせる素晴らしいボーカルで、聴きどころ満載の1曲。最新シングルと同タイトルながら(やれやれ)、曲の出来は雲泥の差。
 
8「風に吹かれて」(1998年『Forever』)
Forever(紙ジャケット仕様)
 イントロのブルースっぽいアコギがイイ。必殺の3連哀愁バラードで、泣きの入った切ないセイコさんのしゃくり声もこの曲のイメージによく合っている。乾いた寂寥感が漂う佳曲。「♪ 風に吹かれ 旅に出たの 沈む夕陽 泣けるほどきれい」。あまりにストレートだけど、好きだなあ、この曲。
 
9「瞳とじて」(2006年『Baby’s Breath』)
Baby’s Breath
 作詞・作曲をすべて聖子さん本人が担当したアルバム『Baby’s Breath』より。アルバムアレンジャーに久々に船山基紀氏を起用し、男声コーラスや美しいストリングスを多用したサウンドで、松本隆時代の黄金期を彷彿とさせる作品。聴きどころはサビ「♪おどりた〜いの〜」のファルセットの美しさ。これは近年の聖子さんならでは。そのうえこの曲、歌詞のコンセプトがしっかりしていて、セルフ期ではピカ一。
 
10「You Are Everything〜あなたがすべて」(2012年『Very Very』)
Very Very(初回限定盤)
 なんと、腹が立つくらいガッカリすぎたアルバム『Very Very』の中からチョイスしちゃいました(笑)。平凡なタイトルと裏腹にこれは佳曲。アルバム『Forever』の雰囲気に近い、ロッカ・バラード。間奏の哀愁ギターもなかなかです。この1曲と「特別な恋人」だけが、あのアルバムの救い。でもコンサートでは二度と歌われないでしょうね・・・!

 
 あれ、シングル曲は1曲も選ばれてないの?と思われたあなた、正解です。選び始めたら、結局シングル曲ばかりになってしまって(それもバラードばかり!)、あまりにつまらないベストテンになってしまったので、「アルバム曲しばり」で頑張りました。それでも3曲がアルバム『Forever』からの選曲になってしまいましたけどね(汗)。いつか一度、こんな選曲でコンサートをやってくれたら、聖子たんの評価も変わるのではないかしら?