明菜の復活ニュース・そして聖子の存在感

　突然に舞い込んできた、中森明菜・活動再開のニュース。
　２７年１月に新曲「Rojo-Tierra-」、アルバム『歌姫4〜My Eggs Benedict』をリリース予定。もうアメリカで録音も済んでいるとかいうハナシ。
　もちろんファンの端くれとしては嬉しいには違いないのだけれど、いざ彼女がどんな姿で我々の前に再登場してくれるのか？と想像してみると、余りにも長いブランクを思うに「期待」よりも「不安」が先に立ってしまうのも確か。
　ブランク期間中に洩れ伝わってくる情報と言えば、彼女の「壊れっぷり」を伝えるものばかりで、曰く「引きこもり状態」「人前に出せない」「廃人同様」etc…余りにもマイナス情報が多くて、今回の復活バナシにしても、アキナ本人よりもレコード会社のゴリ押しで進んでいるだけで、すべては復活見せかけプロジェクトに過ぎなくて、新譜ももしかしたら全部過去のボツ音源では？などと穿った見方をしてしまったり（苦笑）。
　まあ、紅白で録画出演だとか、1月にはNHKの「SONGS」に出演との話もあるし（まだHPの放送予定には入ってませんが･･･）、ナマ出演は無理でもスタジオならOKということならあり得る話だし、そうして少しずつでも「リハビリ」に励んで頂ければ嬉しいのも確かで。ただね、恐らく休養前に本格的に出演した最後の番組であるNHK「SONGS」で本格復帰という噂も何だかキナ臭さが漂うのよね。「ボツ映像」の最編集だったらやだな〜、なんてね（苦笑）。そう、考え過ぎ！よね。わかってます（笑）。
　とにかく、それほど注目に値する歌姫の復活だから、ご本人もかなりのプレッシャーでしょうね。
　でもこれが例えばあと5年後、10年後であったら、もっと復活は難しかっただろうし、年齢的にも歌手として続けることが難しくなっているだろうし、この時期に復帰するのは彼女にとって最後のチャンスなのだろうな、と考えると、まずは良かった良かったと前向きに捉えてこのハナシをまとめるのがベストかと（笑）。
　そんなことを考えるとね、活動期間を通じて歌唱法もルックスも音楽性も目まぐるしく進化（深化）を遂げてきた中森明菜さんとは正反対に、もはや自ら成長（進化）を止めて、いまだにライブの終盤では８０年代のアイドル時代のヒットメドレーを歌い続ける"永遠のアイドル"、聖子さんに対しての見方が少し、変わってきたりするのだ。

　それは、「変わらないことこそが、本当の強さなのかも知れない。」ということ。
　五十路に突入しても、見事なアンチエイジングで若々しさを保ち、いまだにフリフリのドレスを着てアイドルソングを歌う。それは斜に見れば"いいトシしてよくやるわ"とか、"成長しないよね"とかいう批判も免れないことではある。でも考えようによっては、ある意味、聖子さんが３５年間も同じことを続けてくれていることで、昔からのファンにどれだけの"安心感"を与えてくれていることか。

　そのことに今更ながら気づいたのだ。
　時代とともに常に変化することを求めて走って来た明菜は、途中でいつの間に方向性を失って、いまだ不安定飛行を続けている状態。片や、さまざまな誹謗中傷を受けながらも（ワタシも色々ツッコミをいれてきましたしね・・苦笑）、永遠のアイドル路線を一貫して歩んできた聖子は、よそ見もせず（機関車のように）真っ直ぐなレールを進んできている感じ。ワンパターンとはいえ、だからこそ生まれるその安定感が、輝き続けるスター「松田聖子」の大いなる価値を生んでいるのかもな、なんて改めて思ったりした。