35周年。SONGS、そしてニュー・アルバム・・・

 久しぶりに聖子さんのことを書こうかと。
 1980年4月1日デビューから数えてすでに36年目に突入した聖子。ファンである俺にとってはもう聖子は身近な存在になり過ぎて、35周年を期にその足跡の偉大さであるとか日本のエンタメ界における存在の大きさなんてことを振り返ろうとしても、何だかもう良く分からない境地(笑)になってしまっているのよね。それでも前回記事にした80年代ソニーの実力派アイドルたちを考えてみたとき、彼女たちが松田聖子"後"のデビューでさえなければ、ひょっとしたらフツーにA級アイドルの一人として成功してたのかもしれないな、なんて思えてきたりして、当時の周りの状況からぐるりと回ったあとで「ああ、そう言えばやっぱり当時の聖子って凄かったよな・・・」なんてことをジワッと感じたていりする。
 4月4日(土)放送のNHKSONGS」を観ながら、ぼやっとそんなことを考えていたのだ。
 今回のSONGS、過去のNHK番組(「レッツゴーヤング」「紅白」「SONGS」)の映像に聖子本人のナレーションを被せた形の構成で、懐かしい映像満載でなかなか見応えがあった。公開放送番組「レッツゴーヤング」で初めて歌ったデビュー曲「裸足の季節」でのカメラ目線を定めるのもやっとこさ、シロート丸出しの初々しいシーンから、翌年の「夏の扉」では定番の聖子ちゃんカットも板についてアイドルとして最高のキラキラ笑顔での堂々たるパフォーマンス、一方同年秋の「風立ちぬ」では憂いのある表情で切なさMAXの情感を醸し出し、声変わりしたあとの「秘密の花園」ではベリーショートにミニで声も安定感たっぷり、「天国のキッス」は髪をアップにしてフリフリのお姫様ドレスと、年を追うごとにアイドルとしてのパワーを増していくのが映像にしっかり残っていて、ああ、聖子はやっぱり唯一無二のアイドルだったよな〜、なんてシミジミと感じたわけ。
 思えば、デビュー4カ月後に発売されたアルバム『SQUALLSQUALLがいきなり39万枚という破格のセールスを記録したあたりで、もう「セイコ」はそれまでのアイドルとは違った種類(進化系)のアイドルだったと言えるのよね。百恵さんをはじめ70年代の大型アイドルたちがいくら頑張っても、アルバムは10万枚行けば大成功だったところへ、いきなり聖子さんの場合はデビューアルバムからもう当時の自作自演系アーティストと肩を並べるアルバムセールスだったわけで。実際、バッキングにはヤマハ系の八神純子やら石川優子やらと同じミュージシャンを揃えて曲は全曲オリジナル、それも「夏」のコンセプトに沿ってしっかり作り込まれてもいて、作品的にもこの時点ですでに聖子はニュー・ミュージック系の音楽とクロスオーバーしていたのよね。70年代後半のミュージック・シーン(アイドル↓↓・自作自演↑↑という構図)をしっかり呑み込んで昇華したうえで登場した新種アイドル、それが聖子たんだったのよね、おそらく。
 ところで今回の「SONGS」で俺が特に印象に残ったのは2つのシーン。
 一つ目は「瞳はダイアモンド」。当時21歳の聖子たん。ハッと息を飲むようなしっとりとした輝きがあって、まさにスターの貫録。全盛期の百恵さんと同じような雰囲気もあって、本当に素敵でしたわ。
 そして二つ目は昨年の紅白での「あなたに逢いたくて」。リアルタイムで観たときは声の伸びが全くなくて「トホホ」な印象しかなかったのだけど、改めて観ると、35年目にしての大トリの重圧と感動からくる極度の緊張が痛いほどに伝わってきて、何だか今更ながら感動しちゃってね。"ああ、聖子たんもやっとここまで来れたのね。良かったね。"なんてね。。。(ニガテなナマ歌でよく頑張ったわ、なんてことも。苦笑)

 
 さて、36年目を迎えていよいよ夏コンに向けて聖子さん始動(稼ぎどき到来!)、ということで何と今年も懲りずに(苦笑)ニュー・アルバム発売!とのニュースが。。。6月10日発売。タイトルは『Bibbidi-Bobbidi-Boo』!
 はじめはこのタイトル、「冗談??」と思ったのですけど(笑)どうやらホントみたいですわ。そう、シンデレラに出てくる呪文よね。(今回もまた、メルヘンなのね・・・。)
 近々公開される実写版「シンデレラ」と無理やりタイアップするのか、それとも同時公開される「アナ雪」続編でまたもや脚光浴びそうな"娘"に対抗(便乗)する気なのか(苦笑)今のところ不明ですけど・・。まあタイトルから内容は推して知るべしという気もするけれど(収録曲には「私だけのプリンス」とか「カボチャの馬車で迎えに来てね♡」なんてありそうな気がする)、そんな俺も今年は夏コン参戦も決めていていたりしまして(ポリポリ)、とりあえず聖子35周年にお付き合い、応援することにしますわ。