『We Love SEIKO』

 師走なのにどうしちゃったの?的な、記事連投。。。書き殴り、ご容赦。

 う〜ん、予想外。買ってよかったわ。これ。
 LPサイズもなんだか「デカイ」だけで嬉しいし。贅沢を言えばもっと35周年らしい内容のブックレットをつけて欲しかったのだけど。まあ、20周年の「SEIKO SUITE」のブックレットがあるし、その後の聖子たんには「黒歴史」が少なくないし(苦笑)、いいわもう。
 hiroc-fontana、収録されている曲で聴いたことが無かったのは「ありがとう」(買わなかったアルバム『Cherish』収録)と、新録の2曲(「You Raise Me Up」と、「あなたに逢いたくて〜Missing YouOrchestral Ver.)」)のみ。そのうち「あなたに逢いたくて」は2004年にもロイヤル・フィルハーモニックの演奏で録音しているから、え?また?という印象だったので(苦笑)、今回、当初はほとんど期待もなく、まさに35周年記念の“お布施”という感じでの購入でした。
 そんな感じで聴いてみたら、まず音が良くてビックリ。近年のブルスぺでのリマスターやハイレゾ化からは漏れてしまっていた、アルバム未収録のシングル、俺の大好きな「小麦色のマーメイド」や「ガラスの林檎」が、高い音圧の鮮やかな音で聴けて思わず感動・・。
 曲の並びも中々練られていて、例えば「青い珊瑚礁」から始まるDisc1は、冒頭からまるでコンサートのクライマックスのヒットメドレーで、「珊瑚礁」〜「チェリブラ」〜「夏の扉」〜「裸足の季節」〜「風は秋色」と、初期のノリの良い曲が並んでいて思わずテンションが上がってしまう。Disc3のオープニングは「赤スイ」。そして2曲目に同じ作家陣の最新曲「永遠のもっと果てまで」。敢えてこの2曲を並べて、ゴールデンカルテット30年の時の経過と、変わらぬそのクオリティを強調しているようなところも、素敵。
 そうして聴いていく中、「哀しみのボート」「I'll Be There For You」「LET'S TALK ABOUT IT」「特別な恋人」「夢がさめて」「LuLu!!」といった、セルフ期のさなかにポッと出された“外注曲”がどれも一定以上のレベルで改めて感動させられてしまったり。そして何よりも、厳選された(!)18曲の“セルフ作品”のあれこれがいつの間にか、意外なくらい良い曲ばかりに思えてきたりして・・・。
 聖子たん、悪口ばかり言ってゴメンナサイ・・・。あなたの35年は、間違ってなかったわ!
 思わずそう、言いたくなってしまった、ワタシ。
 新録の「You Raise Me Up」は、近年彼女が得意としている英語&ファルセットでしっとり聴かせるスタンダード・バラードで、こちらも鉄板。これを聴いていたら無性にまたボブ・ジェームスさんとのコラボ「Put Our Hearts Together」を聴きたくなってしまって。こちらはさすがに権利関係でこのベスト盤への収録は難しかったのかも知れないけれど、近年の聖子ボーカルではおそらくベストだったと思っているし、聖子のキャリアのひとつの到達点とも思っているので、私は密かに自分だけの“We Love SEIKO”ボーナス・トラックに入れちゃってます(♡)。Esprit De Four
 シングルでは「野ばらのエチュード」「ピンクのモーツァルト」「ボーイの季節」「Strawberry Time」「Pearl-White Eve」「Marrakech」などが残念ながら選外。あと1990年周辺のアメリカ進出期や、20周年後の原田真二コラボ期周辺の曲が一切無視されていたり、当初収録情報もあった沙也加嬢とのデュエット作品も結局は収録されずで、オールタイムとはいえ、オトナの事情が色々あるのよね・・・といったあたりが、おキャマ聖子ファンのビッチ心をくすぐってくれたりもします。
 オリコンのデイリーアルバムチャートでは発売以来5日間、3位をキープ。
 聖子35th Annversaryは大成功にうちに幕を閉じようとしています。あとは、紅白ね。