梅雨鬱~つゆうつ~

昨日も雨、今日も雨、毎日、雨。

久々に梅雨らしい梅雨、と言えば確かにそうですけれど、やはり日照時間が足りないとどうしても気分も落ち込みがちで、なかなか晴れやかな気持ちにはなれない気がします。

このブログも今年こそは月3回ぐらいは更新しよう、と年初は意気込んでいたのですが、ここにきて、とうとう息切れ。というか、全く書く気が起こらなくて。3週間もご無沙汰してしまいました。

もちろん、忙しさもあったのですが、やはりこの天候の影響も、少なからず・・・。

 

太陽が眩しかったから。

これ、カミュの小説「異邦人」で、殺人で死刑宣告された主人公・ムルソーが述べた、その殺人動機。

 異邦人 (新潮文庫)

梅雨が鬱陶しかったから。

これは、私がブログを更新しなかった動機(笑)。どうでもいいか。

 

梅雨でイライラしているのはワタシだけではないはずで、それはワタシも良く分かっていまして。

でも、今朝遭遇したことは、あまりにもムカついたので、ここにぶちまけさせていただいて(苦笑)、ワタシひとり、梅雨鬱の憂さ晴らしをさせて頂こうかと。

 

ワタシ、最寄り駅から職場まで25分くらい歩かなくてはいけなくて、雨の時期は毎年、ユウウツなんですね。今日も大雨というほどではなかったけれど、傘をさしていても霧状に舞う雨がじっとりとズボン裾を万遍なく湿らしていくような、なんとも厭らしい雨で、朝から得も言われぬ不快感を抱えながら、職場への道を急いでいたのです。

そうしたらいきなり、さしている傘にガーン!と誰かの傘がぶつかって、その勢いで転びそうになったのです、ワタシ。一体、なに???と思って前を見たら、傘をさしたまま、すごい勢いで自転車を漕いでいく若い女の後ろ姿が・・・。

ごめんなさい、の一言もなければ、お詫びの目礼さえもなし。

そのときのワタシの心の中は、怒りで雷鳴が轟いていたのですが、

「朝っぱらからあんな非常識なバカ女に怒るだけ、損だ。」

そう思い直して、敢えて何も考えずに勤務先に向かおうと歩き始めたのです。そして職場に近い舗道に差し掛かった時、後ろからまた自転車が近づいてきたのがわかったのです。車道とはガードで隔てられたその歩道は狭く、人ひとりが通るのがやっと。とはいえこちらは車道からすると右側、歩行者優先なので、ちょっと先まで歩いて道が広くなったら後ろの自転車に道を譲ろうと、そのまま歩き続けていたんですね。

そして、歩道の道幅が少し広くなったところで脇によけて自転車に道を譲ったのです。

そこまで、わずか約15秒~20秒くらい。

そうしたら、ワタシを自転車で追い越した中年女がなんと、自転車を止めて振り向きざま、憎々しげな目でジロリ、とワタシを睨んだのです!

うわ!なんだこいつ!

ワタシ、思わず「なんだよ!」とその中年女を怒鳴りつけてしまいました。

そうしたらその女、また自転車を漕いでスーッと去って行ってしまって。

いくら急いでいたって、たったの十数秒がどれほどに影響するのか(ましてや自ら自転車を止めて、他人を睨む時間があるくらいなのに)。

イライラしたからと言って、睨んだ相手が懐にナイフを忍ばせた凶暴な人間だったら、中年女はいったいどうするのか。

冷静に考えれば、とても馬鹿げた行為をしているにも関わらず、そんなことさえ露(つゆ)にも考えさせることなく、彼女を怒りに任せた愚かな行為に走らせたもの、それもやはり「梅雨鬱」だったのかもしれない、なんて今は思っています。。。