80年代アイドル

愛聴盤9〜岡田有希子『十月の人魚』

可憐で繊細。健気で真摯。やはり、この歌声は、唯一無二。そうとしか言えない。 30年前、まだこれから・・という時期にあっけなく人生を閉じてしまった少女ゆえ、無意識に贔屓目に見てしまう部分は確かにある。でもそれを差し引いても、魅力的な歌手であったこ…

AKBになれなかったコたち〜アイドル・ミラクル・バイブル・シリーズから

お久し振りです。 今回はこれです。アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 沢田富美子・佐東由梨・沢田玉恵アーティスト: オムニバス,佐東由梨,沢田玉恵,沢田冨美子,沢田富美子,桜井真里亜,松本隆,下田逸郎,橋本淳,阿木燿子,三浦徳子出版社/メーカー: Sony Mus…

小悪魔イヨちゃんの真骨頂〜「恋のKnow-How」松本伊代

"女性アイドル"と言えば、やはり「妹」的な要素が欠かせないように思う。屈託なくて、可愛くて、ちょっぴりどこかがヌケていて、それでいて気まぐれで、無自覚なまま時にびっくりするほどイジワルで辛辣。 それはまさに"小悪魔"的存在。まあ、これはあくまで…

いまどきのオトナたちへ〜「T字路」小泉今日子&中井貴一

T字路(初回限定盤)アーティスト: 小泉今日子&中井貴一出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2014/06/04メディア: CDこの商品を含むブログ (5件) を見る 昨年の「あまちゃん効果」で大復活を遂げたキョンキョンの新曲は、話題のドラマ「続・最…

ロックなユーちゃんに“ナッカウッ!”〜早見優

花の82年組の中で、キョンキョン、アキナの次にhiroc-fontanaが好きなのは優ちゃん。やっぱり筒美京平の三部作(どれも名曲!)の好印象が何と言っても大きいわね。 そんなわけで、82年組が揃って30周年を迎える今年、俺がいち早くアニバーサリー・リ…

「自分を見つめて」小泉今日子

今回は久々のキョンキョン。なんたって30周年ですもの。 それにしてもね、女優として成功した元(アイドル)歌手と言えば、いしだあゆみさんをはじめ風吹ジュンさんとか夏木マリさん、片平なぎささん、浅野ゆう子さん、桜田淳子さん(途中で戦線離脱しちゃ…

A級アイドル文句なし!なのに・・・

いままで70年代アイドル&80年代アイドルでいわゆる“A級アイドル”と呼べる人はほぼ制覇してきたのが自慢のこのブログなんだけど、その中で唯一と言っていいくらい、ほとんど話題にしてこなかった大物アイドルが一人だけいたのです。 それがこの人。河合奈保…

ミポリンズ・ファンキー・チューンは80年代の至宝〜「セミスウィートの魔法」

今でこそ、安室から始まってDoubleとかリリコとか、ダンス・ナンバーを“歌う”日本人歌手はゴロゴロいるけれど、ユーロビート華やかなりし80年代を振り返ってみると、結局日本人でその分野を担っていたのはアイドル分野のウィンクでありオギノメちゃんであり…

『246コネクション』荻野目洋子

1987年7月発売。オギノメちゃん7枚目のアルバム。全作詞:売野雅勇。11曲中10曲の作曲が筒美京平。残る1曲は山崎稔作曲の先行シングル「湾岸太陽族」だから、ほぼ筒美京平ソングブックともいえる作品集で、筒美ファンにとっては貴重なアルバムのひとつと言え…

モモコをもっとよく見て!(笑)〜菊池桃子

菊池桃子(キクチモモコ)って名前を言おうとすると、無意識に口をすぼめてしまって、いつの間にこっちもちょっとブリッコ口調になっちゃう。「モモコです。エヘっ」なんて小首かしげちゃったりなんかして(笑)。名前からして“アイドル”を運命づけられてい…

斉藤由貴『moi』

斉藤さんデビュー25周年として紙ジャケアルバムが一斉発売されたのが昨年。かつてファン(と言ってもデビューからの3年ほど)だったワタシも、90年代以降の作品は未聴だったので、それを機に購入して聴いてみたのです。 何だか途中から斉藤さんは独りよがり…

松本伊代『風のように』

お久しブリンコ、なカンジの更新でして。ほんっと〜に、忙しくて・・・。 さて今回は、いかにもおひさしブリンコ!なんてご挨拶がお似合いな、イヨちゃんです。 イヨちゃんは81年10月デビューの、花の82年組。。。え?ちょっと待ってイヨちゃん!インチキ…

岩崎良美「四季」〜Adult Contemporary歌謡の傑作

岩崎ヨシリンの5thシングル「四季」は1981年3月発売。作詞:丹羽しげお、作・編曲:佐藤準。 この曲、2年前に再発された彼女の傑作サード・アルバム『Weather Report』にも収録されているのだけど、先日ナニゲにアルバムをヘッドフォンステレオで流して…

エレガント・ポップスの見本〜「秋のIndication」南野陽子

今回はナンノです。彼女、お世辞にも歌が上手いとはいえないのだけど、か細くて鼻にかかったあの声に何とも言いがたい魅力があるのよね。「ハナ声歌手」としてはモリタカや中山ミポリンも同系統だと思うのだけど、彼女らの声がどちらかと言うと「押し」が強…

長山洋子「肩幅の未来」

長山洋子というと、我々の世代ではなんといっても「ヴィーナス」ね。あとはサザンの「シャボン」とか、なんだかトホホ・・・なカバーが印象に残っている程度で、どうしても同時期に同じような洋楽カバー「ダンシング・ヒーロー」でブレイクしたあっちのヨーコち…

早見優「夏色のナンシー」

夏といえばこれ!という感じの超有名曲を今日は取り上げました。 1983年4月発売。優ちゃん5枚目のシングルにして初のトップテン入りを果たした出世作。というより、彼女の代表作(最高位7位、売上げ27万枚)ね。コカコーラのCMソングとして大ヒット…

「青空のかけら」斉藤由貴

前にもここにも書いたのだけれど、80年代中盤、聖子さんが結婚休業に入り、アイドル界はおぞましき「おニャン子旋風」吹き荒れる中、hiroc-fontanaにとっての心の拠り所、それが斉藤由貴さんだった。でもね、白状しちゃうと由貴さんをホンキで聴いていたの…

「Blue Velvet」工藤静香

久しぶりに静香姐さんをレビュー。 97年5月発売のこのシングル、94年の「BLUE ROSE」の成功で味を占めた(?)歌謡ロック路線の決定打!後藤次利とのコラボ時代にも「くちびるから媚薬」とか「ぼやぼやできない」とか、軽快なロックンロール路線は静香姐のひ…

石川優子「クリスタルモーニング」

このヒトは、ポプコンことヤマハ・ポピュラーソング・コンテスト出身。1979年、フォーク演歌調の曲「沈丁花」(他者からの提供曲)でデビュー。実際は作詞作曲もこなすシンガー・ソングライターでありながら(セカンドシングルの自作曲「レット・ミー・フラ…

『Nice Middle』小泉今日子

Nice Middle(初回限定盤)(DVD付)アーティスト: 小泉今日子出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2008/11/26メディア: CD購入: 1人 クリック: 26回この商品を含むブログ (26件) を見る なんだかジミ〜に発売された感じのキョンキョンのニュー…

愛聴盤6『ガラスの鼓動』斉藤由貴

斉藤さんのセカンド・アルバム。1986年3月発売。オリコンアルバムチャートで1位にもなった。先般、シングルコレクションとの抱き合わせでめでたく復刻されたので、それを記念して今回レビューします。 当時、本当によく聴きました、この作品。今思えば、こ…

小泉今日子「見逃してくれよ!」

今回は、と〜っても、バブリーな1曲。 「とかく人生やったもん勝ちよ!気持ちいいことやったもん勝ちよ!」と終始ノー天気にはじけるキョンキョン。そう、バブル時代の女性たちはそんな風にやたらとパワフルでした。向かうところ敵なし!みたいな。 アノ頃…

柏原芳恵「花梨」

かっしわばらよっしえで〜す。 1980年6月に「NO.1」でデビューした「柏原よしえ」は、スタ誕出身、当時まだ15歳、冒頭のようなあいさつがお似合いの、初々しいアイドルのはずでした。でも、当時からそのグラマラスな肉体は、オトコの視線をくぎづ…

岩崎良美「どきどき旅行」

今回は岩崎良美さん。彼女に関するエピソードで印象に残っているのは、姉・宏美のモノマネをするコロッケに「姉はそんなに変な顔じゃない!」とか何とか言ってマジに怒ったというハナシ。(これは確か当の宏美姉さん本人がバラした話だったような気もする。…

地声の天使〜岡田有希子

現役時代のこの人には全く興味がなかったけれど、ふとしたことで久々に彼女の声を耳にして、ああイイナと思ったので、書きます。今回は、岡田有希子。 何がいいって、とっても歌声が自然なのね、有希子さん。す〜っと耳に届いてくる感じの歌声。歌手っていう…

モモエの中のセイコ

(昨日の日記の続きです。タイトルに「その一」と入れ忘れちゃったので、変形タイトルです。) たとえば、百恵さんの代表曲は?と聞かれると「横須賀ストーリー」、「秋桜」、「プレイバックPart2」など、いろんな答えが出てくると思う。(ちなみに俺の中で…

セイコの中のモモエ

山口百恵と言えば、70年代の大スター。一方、松田聖子は80年代を代表する大スター。 モモエさんは結婚を機に潔く引退し、家庭で幸せを見つけた「古風な女」。セイコさんは結婚・出産、そして離婚を経てもなお、現役アイドルを続ける「働く現代女性の代表…

と〜っても、がっかり・・・・というか失望!

ごめんなさいね。がっかりな出来事というのは、都知事選で差別主義者のイシアタマヤローが勝ったことでも、アホなお坊ちゃまソーリーが民主主義を無視してデタラメな国民投票法案を強行採決しちゃったことでも、ないのだ。 セイコ、あなたに、がっかり。とい…

早見優「渚のライオン」

「渚のライオン」は83年7月発売。同年4月の「夏色のナンシー」、9月の「ラッキイ・リップス」と並べると優ちゃんに提供された筒美(京平)ポップスの傑作三部作といえるね。83年は、80年デビューの聖子・奈保子・芳恵に加えて82年デビューの女性…

斉藤由貴「砂の城」

俺にとって斉藤さんは、聖子が結婚休業で不在だった80年代中盤、その空白を埋めてくれた、当時のナンバーワンアイドルだったということは、ずっと前の日記で書いた。 →斉藤由貴の短い青春 - Lonesome-happy-days 前の日記を書いた頃(2年前)、斉藤さんは…